01��記念日 ページ2
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「うーん……、」
リビングにある赤いソファー。
広いそのソファーにちょこんと座ったままスマホと睨めっこをしている休日。
先程から『記念日』『ケーキ』『お祝い』なんていう類いを検索してみるがなかなか目に止まるものはなかった。
「どう、しよう……」
検索に出てくるものはもちろん素晴らしいものばかりなのだが、イマイチ、ピンとくるものがない。
数週間後にばぁうくんの活動7周年記念があるのになんの準備も出来ていなくて、今困っている。
ばぁうくん、優しいからプレゼント全部喜んでくれるけど……。
でも、どうせならもっともっと喜んで貰いたい……。
「去年、普通のケーキにしちゃったからなんだか申し訳なかった……」
「……。何かいい、もの……」
普通のケーキでも喜んでくれたが、リスナーさんがTwitterに上げる記念日のお祝いお写真はもっともっと豪華なものがあった。
そんな中、彼女が中途半端じゃ申し訳ない。
何かいいもの……。
そう探している時に赤い薔薇の香りが乗っているケーキを見つけた。
「あっ！ これ、可愛い……」
「数字のケーキ……」
見つけたケーキは数字の形でくり抜かれているもので調べると『ナンバーケーキ』というものらしい。
インスタなんかでお子さんの誕生日にと数字のケーキにデコレーションしている物が関連で沢山でてきた。
ざっと作り方もついでに見てみる。
どうや丸型や四角型に焼いたスポンジを切って数字の形にしているみたいだ。
「これなら作れそう。飾りも、……うん。すごく可愛い」
「7の数字のケーキ……」
ふわふわ、頭の中で出来上がりを想像する。
赤い薔薇をメインに、マカロンなんかも乗せちゃってフルーツもたっぷりのナンバーケーキ。
「……いいかも」
「うんっ。……すごくいいかも……っ」
珍しく自分の考えに自信を持てるほどいいイメージが沸いた。
参考になる資料は多ければ多いほどいいため、パッと見で可愛いものをどんどん写真フォルダに保存していく。
「ふふ、ばぁうくん、喜んでくれるかな……？」
ばぁうくんが受け取ってくれる事を想像して幸せが満たされていく。
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作者名：Stellar | 作成日時：2024年1月28日 14時
