⋆꙳꒰ঌ🧸໒꒱·̩͙⋆ ページ9
「うーん。あっ! わかった〜! お腹すちゃったんでしょ?」
「うん、それはまひちゃんの方だね」
「あははっ、バレたー?」
「ふふ」
三人だけの世界に日着込めばまた元に戻ったように笑顔になるA。その笑顔をみただけでてるとくんは安堵する。
ただ道路側を歩いているまひとくんは安堵だけでは済ませられなかった。どうしてAがここまで落ち込んでしまったのか。タイミングを考えれば先程コチラにも聞こえるような声で言っていた女の子たちの言葉だとすぐに分かった。
「キャッ! まひとくんと今、目、あったんだけど!」
「えっ、今こっちみてたよね……!」
「見てた見てたっ! えぇーー、手振ればよかったぁー」
「ねぇーっ!」
脳天気な女共だ。どうして見たかなんて考えもしない。
馬鹿な女共だ。
ふいっと冷たく視線を逸らしたまひとくんは隣にいる可愛い子に向けて微笑む。
「Aちゃん」
「? どうしたの? まひとくん」
「……他の人になんて言われようと、全然気にしなくていいんだからね? 僕はAちゃんが好きでずっとそばに居るから」
「ちょっ! まひちゃんいきなり……!」
このタイミングで告白紛いなことをした為てるとくんは当然驚いた。Aもいきなりこんな展開になるとは思っていなくてぱちぱちと瞬きを繰り返す。
「うん、……私もまひとくんのこと好きだよ」
「えっ!!」
「いきなり言われたから、引っ越す予定でも出来ちゃったのかと思った……」
「そんな事じゃないよね……?」と不安そうにまひとくんに問いかけるA。少女漫画の読みすぎなのか大抵こういう「ずっとそばに居るから」なんていうセリフの後どこかに行ってしまうみたいなフラグの言葉だったりする。
それじゃないことを彼女は確認したかったのだが、隣にいるまひとくんは恋愛対象で見られていない事にガッカリして、てるとくんは酷く安堵した。
「全然引っ越さないよぉ! もう。とにかくね? 嫌な言葉はね、全部無視しちゃって大丈夫だから!」
「うん、……わかった」
「A? 僕とも約束してほしい。嫌なことがあったら直ぐに言うって」
「う、うん。わかったよ」
コクコクと二人の言葉に頷く。どうして二人が急にこんな事を言ったのかは分からないが、とりあえずAには二人から言われた事を守る。それだけだ。
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-??-(プロフ) - 投稿ありがとうございます!次回も楽しみにしてます! (6月9日 0時) (レス) @page10 id: f640630912 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Stellar | 作成日時:2023年6月1日 0時