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 カチャカチャと食器を片付けている時に時計を見たA。時刻は七時半を過ぎたくらいだ。




「……そういえば、まひとくん、起きてるかな?」




 隣の家に住んでいるまひとくんのことが気になった。小さい頃からの幼なじみ。そんな彼から今日はまだLINEに返事が来ていないのに気がついた。




「あー……。もしかしたらまだ寝ちゃってるかもね」
「今日から新学期なのに、」
「まひちゃん、春休み気分がまだ抜けてないのかも」




 休み中に昼夜逆転してしまったらしいまひとくん。そういえば春休みも十時頃に『今起きたぁ』なんてLINEが来ることの方が多かった。その癖が抜けていないのならきっと彼はまだ夢の中だろう。




「私、起こしてこようかな……、」
「じゃあお皿片付けておくから、後でそっちに寄るね」
「うん。わかった」




 軽い鞄を手に持って指定のローファーを履き、徒歩一分もかからない隣の家へと向かった。チャイムを鳴らしてみるものの当然の様に物音がしない。これは完全に寝ているなと確信したAは合鍵を使って部屋の中へと入った。




「……お邪魔します」




 広がる静寂。自分の家と同じ作りだが家具の配置が違うまひとくんの家は少し緊張する。


 コンコンとノックをして入ったまひとくんの寝室。そこにはすやすやと水色の布団を被って眠るまひとくんの姿があった。




「……。寝てる、」
「……まひとくん、」




 呼びかけて身体を揺すってみるものの簡単には起きてくれない。今は眠りが深い時間だったかもしれないと困惑してしまう。




「困った、……起きない」
「うーん……、お兄ちゃんを、一回呼んでき、」
「────?!」




 一人では拉致があかない。そう思ったAはてるとくんを呼ぼうとベッドから離れた時、ものすごい力で腕を引っ張られてまひとくんが眠るベッドへと引き込まれた。


 突然の事で理解できない頭と異性と近づいた事による緊張で心臓がいつもよりも早く動く。朝から心臓に悪い。

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-??-(プロフ) - 投稿ありがとうございます!次回も楽しみにしてます! (6月9日 0時) (レス) @page10 id: f640630912 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Stellar | 作成日時:2023年6月1日 0時

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