Day.25 浴衣 ページ23
「ばぁうくん、」
カランと下駄の音を立てて試着室から出てきた彼女に目をやるばぁうくん。
外から見た『浴衣レンタル』と言う文字と赤の多い浴衣が並んだ店内を見て、「あれ、着てみてよ」なんて言ったのは数十分前だった。
案外着付けというものは時間がかかるらしく、適当にTwitterでリスナーと戯れながら待っていたのだが、出てきた彼女はばぁうくんが予想していた通りすごく似合っていた。
「いいね。脱がせたくなる」
「あ、えっと、着たばっかりです……」
「ははっ、うん。そーだねぇ、」
ばぁうくんは今すぐにでも2人で乱れたいと言う意味で言ったのだが、彼女がまともに返してくるものだから可愛くて笑ってしまった。
こんな所で天然を発揮しないで欲しい。
彼女の着付けをしてくれた女性スタッフは分かっているようでちょっと「キャッ！」と湧いて居たがAの一言で何だこの癒しカップルは……ともう情緒不安定だ。
「んじゃあこのまま出よ」
「えっ、でも……」
「レンタル出来るし、金ならもう払っといた」
「え」
「じゃあ、2時間位で帰ってくると思うんで〜」
「かしこまりました。気をつけて行ってらっしゃいませ」
「えっ、……え？？」
彼女だけがわかって居ない中ばぁうくんは笑いながら店を出る。彼女も慣れない下駄で歩きながらばぁうくんの隣についた。
「ばぁうくん、あの、」
「ん？ なに。似合ってるよ？」
「え、あ、ありがとう」
彼女はどうしていきなり浴衣なんか着せたのかと疑問に思っていてその理由をばぁうくんに聞きたかったのだが上手く交わされてしまう。いや、交わされてしまうというか、褒められてひとつ前の疑問を忘れてしまったのだ。
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こうは＃琥珀糖(プロフ) - 完結おめでとうございます！完結して寂しいような、嬉しいような……そんな気持ちでいっぱいですｗ もし、他のメンバーさんでも書いていただけるならぜひ読みたいです！ (2022年9月7日 18時) (
レス) @page36 id: 908f16ce99 (このIDを非表示/違反報告)
アや(プロフ) - 更新ありがとございます！この作品大好きです！ (2022年9月3日 9時) (レス) @page24 id: df745531ec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Stellar | 作成日時：2022年7月1日 11時
