❤︎ ページ32
「ちょ、A……？」
「んーん？」
返答の仕方も表情もやり方も。全部既視感がある。
それもそのはずだろう。なんせ彼女は全てばぁうくんの真似をしているだけなのだから。過去に身をもって体験した事のあるそれらを披露する彼女。
「なぁに？」と脳が溶けそうな程甘ったるい声にまだ止めやしないキスの雨。完全に彼女の手のひらの上で遊ばれてるばぁうくん。いつもと立場が逆転だ。
「A、そろそろ……」
「あ。ポッキー食べたいね」
「うん。……全然話聞かないね、お前」
ばぁうくんよりタチが悪いのはこの話題が180°変わってしまう所だろう。もう口周りの雫が乾いたからなのか、単純に飽きたからなのかは分からないが、パッとばぁうくんから離れて机の上に置いていた赤い箱をペリペリと音を立てて開けていく。
「ばぁうくんも1本どーぞ」
「あぁ。ありがとうね」
もう否定するのも面倒臭い。このまま適当に相手をして寝かしつけよう。じゃなければ、ばぁうくんの理性が持たない。別に派手に壊してしまったっていいのだが、何を言い出すか分からない彼女に仕掛けるほど、ばぁうくんは馬鹿じゃなかった。
「おいし？」
「んぇ？ん。美味しいよ」
「じゃあ、1口もらうね」
ばぁうくんの咥えたポッキーの反対側から食べ始めた彼女。これは俗に言うポッキーゲームというものが勝手に始まっているのでは？と思うばぁうくんだが、もうそんな暇がないくらい彼女の迫ってくるペースは早かった。
ちょっと待って？？？こういうのってもっとジックリゆっくり試すんじゃないの？？？食うの早っ、てか圧凄っ！！！
もう止まらないんじゃ……とばぁうくんが思った瞬間、彼女とばぁうくんの間でポッキーが半分に折れる。「あ、食べ過ぎちゃった、」なんて申し訳なさそうに呟いた彼女はもう1本袋から取り出してばぁうくんに咥えさせた。
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夜空(プロフ) - うわぁ、彼女ちゃんが可愛い…！！作者さまの書かれる彼女ちゃんとばぁうくん可愛いが過ぎます。どこまでも素直で、天然で可愛いばうカノちゃんが好きです…！ (2022年6月17日 16時) (
レス) @page13 id: 2ceb4af9d4 (このIDを非表示/違反報告)
なわわ(プロフ) - すごく楽しみです！頑張ってください！ (2022年6月13日 21時) (レス) @page1 id: f08a93420d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Stellar | 作成日時：2022年6月13日 17時
