Day.11 お酒 ページ31
「あっ、ちょ、お前、それ……！！」
ばぁうくんが彼女のグラスを取り上げるよりも先に口につけて一気に飲み干してしまった。その光景を見ただけで最悪だと思ってしまう程には彼女はそれにとても弱かった。
「ちょ。一旦水飲も。持ってくるし」
「あぁ〜。ばぁうくんだぁ」
「うん。さっきからずっとお前のそばにいるんだけど？？？」
まるで今初めてばぁうくんが隣にいたかのような反応をする彼女に思わず真面目にツッコむが、酔った彼女には全然無意味な言葉だ。
お酒に弱い。というよりも飲み方が下手くそなせいで酒の回りが早くすぐに顔を赤くして酔ってしまう。今この場所が自宅なのが何よりも救いなのだが、これはとても面倒なことになるぞとばぁうくんは近くにあった水を飲む。ここでばぁうくんも酔ってられない。酔っ払いは1人で十分だ。
「それなに飲んでるの？」
「水だけど」
「ふーん」
ばぁうくんがグラスを持ってる手の上から指先をスライドさせて重ねる彼女。「私にも、ちょうだい？」と色っぽい声で言った彼女は優美に微笑みながら、ばぁうくんの手を触ったまま自分の口まで持っていき、ゴクリと喉を鳴らして1口飲んだ。
「冷たくておいしいねぇ」
「……はぁ、お前さ。水冷たく感じるってよっぽど酔って」
「ばぁうくんも飲みたい？飲みたいねぇー。はい、お口。あーん」
「ん"っ"」
こういう時だけなんで力強いんだと思いながら、彼女にされるがまま水を飲まされる。喋っていた途中の口から少し零れてしまった生ぬるい水。これのどこが『冷たくて美味しい』なんだよ。下手すりゃ溺れてた。原因の彼女に1つ文句を言ってやろうと思ったが、彼女は空になったグラスを床に落としてばぁうくんの頬に手を当てる。
「あーあ。こぼしちゃった。もっと上手上手して飲んで？」
ちゅ、ちゅ、ちゅっと唇を敢えて避けながら、ばぁうくんの口周りに零れた水を拭き取るようにキスをする彼女。彼女はただの善意で行っているが、ばぁうくんからしてみれば焦れったくてもどかしい。まるで、拷問でもされてるみたいだ。
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夜空(プロフ) - うわぁ、彼女ちゃんが可愛い…！！作者さまの書かれる彼女ちゃんとばぁうくん可愛いが過ぎます。どこまでも素直で、天然で可愛いばうカノちゃんが好きです…！ (2022年6月17日 16時) (
レス) @page13 id: 2ceb4af9d4 (このIDを非表示/違反報告)
なわわ(プロフ) - すごく楽しみです！頑張ってください！ (2022年6月13日 21時) (レス) @page1 id: f08a93420d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Stellar | 作成日時：2022年6月13日 17時
