君との日常

38＊彼氏 ページ26

｢…できちゃった｣



産婦人科からの帰り道。

不安で不安で仕方がなくなり、勇気をだして産婦人科に行ったものの、やっぱりその不安というものは当たってしまう。





まだ結婚してないのに…

かずくんにはいつどうやって言おうかな…

野球には影響与えたくない。






中絶…



お腹をさすって話しかける。


ごめんね…こうすることしかできないの…。

こんな無責任なお母さんでごめんね…




熱い涙が頬を伝う。




．




『ただいま〜』

｢おかえり｣


何もなかったように、今はそうするしかないよ…



付き合い初めて2年目、同棲し始めて9ヶ月。


向き合ってご飯を食べる。

これも私たちの当たり前。



｢ねえかずくん、今日ね高校の同級生からいきなり電話きてさ、びっくりしたよ｣


『へー…高校の時以来？』

｢そうそう。びっくりした｣

『……?びっくりするよなー。』



私、いつも通りできてるかな。



｢か、かずくんはなんかあった？今日｣

『あった。』

｢なに？？教えて！｣



いつもはこんなぎこちない会話してないような気もする。

でも、話題無理やりつくらないとかずくんに怪しまれる。


『言っていいの？』

｢うん！教えて！｣









『A、なんか隠してるでしょ。』

＊→←＊

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す