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「半分出すって言ったのに。」
『Aよりは稼いでるからね。』
「(*¯³¯)」
『冗談冗談。
久しぶりなんだしいいの。』
「ありがと。」
嫁には言ってるからと、今日は私の家に泊まることになった健介。
せっかくだし、歩いて帰るかぁと2人で並んで夜道を歩く。
遠くから聞こえるカップルの会話。
女「ねぇ〜ほんとにいいのぉ?」
男「いいのいいの、Aは今日弟と飲みに行くって言ってたから。
今日は2人でいよ?ね?」
私はその場で立ち止まった。
だって、あそこにいるのは私の彼氏、陸斗だったから。
横にいた健介も立ち止まって、2人を見ていた。
女「陸斗くん、かっこいいね」
男「ゆみこそかわいいよ」
女「Aさんとどっちが可愛い?」
男「ゆみに決まってるよ」
胸元が大きくあいて、短いスカートを履いている私の知らない女の子。
『A、ちょっと我慢しとけよ』
私たちの存在など知らず、いちゃいちゃしながらどんどん近づいてくる2人。
『ちょっと俺、行ってくるわ』
「健介!もういいよ。私、別れるから」
『何言ってんだよ。苦しいのはAだけなんだよ?傷つくのもA、俺、そんなの許せねぇ。
だから、その場で待ってて。絶対、待ってて。』
そう言って、2人に近づいて行った健介。
『Aって、僕の姉のことですよね?』
健介に声をかけられ、その場で立ち止まった2人。
女「陸斗くーん、この人、だぁれ?」
陸斗の腕にしがみついて、健介を見ている女。
そして、おどおどしている陸斗。
陸斗「……ごめんなさい!このこと、Aには言わないでもらえますか?お金ならいくらでもだしますので!」
最低。
女「もう陸斗くん謝ってるんだし、私たちのデート邪魔しないでくれますか?」
健介「もらえるか、そんな金。最低だな。Aがどれだけお前のことで苦しんでんのか分かんのかよ。
別れろよ。Aに隠してこそこそ違う女と遊びやがって。これ以上A苦しめんじゃねーよ。」
陸斗「ごめんなさい!俺、Aのこと好きなんです!」
『Aのこと、こんなしょーもないことして傷つけて、悩ませて、このどこが好きの行動なんだよ。』
健介に土下座して謝る陸斗。
その横で健介を見上げる女。
『俺に謝んなよ。
Aに謝れよ。
A、こいつが言いたいことあるって。』
陸斗が勢いよく顔を上げて、私と目が合った瞬間。
静かな風が吹いた。
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オむライス(プロフ) - はるちゅんさん» イメージ通りで良かったです! (2019年9月1日 0時) (レス) id: e648f2af03 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - ありがとうございます!そうそう、こんな感じ…です!!最強にイメージ通りです!←日本語おかしい 本当にありがとうございましたっ! (2019年8月31日 23時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)
オむライス(プロフ) - はるちゅんさん» 了解です!亡くなる系こうせくんので書いたので、すこし話挟んで載せます!リクエストありがとうございます! (2019年8月16日 9時) (レス) id: e648f2af03 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - って感じ?かな?でもよくわからなくなりました!どんなシチュエーションかはおまかせします。 (2019年8月16日 9時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)
はるちゅん(プロフ) - オむライスさん» バットだけどちょいハッピーですかね…例えばきよみーはこっちが好きだったけどこっちは事故死とかで死んじゃうけど、最後に手紙で想いが伝わる… (2019年8月16日 9時) (レス) id: 3445983938 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:オむライス | 作成日時:2019年8月6日 16時