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「野良猫のような?」
「そう!そういうイメージなんだ。」
野良猫って…放浪癖でもあるって言いたいのか?まぁ、悪い意味ではないとは分かったし…いいか。
「あ、そうだ。土井先生にも相談してみたらいいんじゃないか?さっきの話。」
「さっきの話?あぁ、なにか悩んでいるようだったね。」
『実は…町に遊びに行ってみたいのですが、危険ではないかという話になって……』
「町に?」
『はい。見た目は容易に変えられるのですが、万が一の可能性もあるということで、悩んでいたのです。』
「まぁ、そうだろうな。」
私が相談をすると、土井先生は顎に手を置いて悩み始めた。悩んだところで解決策があるのかどうか疑問だが、数秒後に土井先生は思いついたように笑った。
「なら、明日一緒に行くか?」
『どこにですか?』
「わたしの家だよ。ちょうど明日、空気を入れ替えに帰ろうと思ってたんだ。………これ以上、家賃を滞納できないしね。」
『…滞納してるんですか。』
「ちょっとだけだよ。本当に、ちょっとだけ…」
あからさまに目をそらす土井先生は本当にまずいことをしていそうな顔をしていた。これは相当、待ってもらっているのだろう…
「手伝いに来たって言えば、誰も疑わないし詮索もしないだろう。」
『…いいんですか?もしものことがあるかもしれないんですよ?』
「その時はその時だよ。それに、なんとかなる術をAは持ってるんだろ?」
『まぁ、なんとかはなりますけど…』
「なんとかなる術って?」
『私は天人族ですから。』
「あぁ…そういうことか。」
察しが良くて助かる。きっと、利吉さんは利吉さんなりに天人族について調べたのだろう。なら、私が魔法を…変な術を使うのも知っているはずだ。
それにしても、土井先生まであんなことを言うということは先生の中で私の魔法について広まっているということだな。
「そうだ。利吉くんも良かったら一緒にどうだい?心配なんだろう?」
「え、いいんですか?わたしもご一緒して。」
「もちろんだよ。Aも、利吉くんが来てくれた方が嬉しいだろう?」
『嬉しいですけど、お忙しいのでは?』
「いや、明日は仕事もなくて暇だったんだ。一緒に行ってもいいかな?」
『はい!楽しみですね!』
急遽決まった外出の予定。私は思いもよらぬ自体に嬉しくなって、ワクワクしながら返事をした。
「……利吉くんも、こういうのには弱いんだね。」
「余計なお世話です。」
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櫻井あよ(プロフ) - すずはさん» 私は、Kという名前です。フォローよろしくお願いします〜、 (3月28日 16時) (レス) id: e8ac715e1d (このIDを非表示/違反報告)
すずは(プロフ) - Megumiさん» コメントありがとうございます。こちらからDMの方送らせていただきました。確認お願いいたします。 (3月27日 15時) (レス) id: 2f649bb5f7 (このIDを非表示/違反報告)
すずは(プロフ) - 櫻井あよさん» コメントありがとうございます。よろしければ、Twitter登録名を教えていただけると幸いです。アカウントが確認でき次第、フォローさせていただきます。 (3月27日 15時) (レス) id: 2f649bb5f7 (このIDを非表示/違反報告)
Megumi(プロフ) - Twitterの方フォローさせていただきましたMegumiと申します。パスワードを教えていただきたいです!よろしくお願いします (3月27日 12時) (レス) @page50 id: 2b7b46d822 (このIDを非表示/違反報告)
櫻井あよ(プロフ) - Twitterの方をフォローしました、DMを送りたいのでフォローして欲しいです。 (3月26日 12時) (レス) id: e8ac715e1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:すずは | 作成日時:2022年9月14日 12時