ブルーとオレンジ (in×ar)

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有岡side





床に放り投げたままのシャツをいのちゃんはだるそうに手にとって着替えだした

俺も放り投げたままにしていた服をきた







有「次はいつになる、かな？」


伊「んー、わかんね」


有「そっか」







いつでも言葉を曖昧にして返してくるいのちゃんの癖

そのくせに、ちゃんと「好き」なんてよく出来た言葉を言ってくる







玄関まで見送るといのちゃんは靴をはいて








伊「じゃぁね、大貴」



有「ん、…ばいばい、慧」






軽くキスをして微笑んでくれる

これだからいのちゃんはやめられない









帰り越しにいつも言ってくれる名前とキス

最上級に甘い俺へのご褒美









俺ってすごく単純なのかも知れない

嘘つきなキスでも、噓な言葉も、わかってるのに嬉しくなる









頬が熱くなるのがわかる


ひょっとしたら俺のところに来てくれるんじゃないかと期待する









キスされる度に、









「好き」って言われる度に、









期待するんだから









こんな俺を「単純」なんて言って、バカにして笑ってよ


言ったところでどうにかなる訳じゃないけど









今日もいのちゃんのキスと言葉に溺れる単純な俺を


助けてよ。









end．

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