思い出して、くれるかな【基山タツヤ】 琴己様リクエスト ページ31
基山side
A「えっと…基山、さん？」
基山「タツヤでいいよ」
A「タツヤ、さん」
基山「…まぁ、いっか」
こう俺のことをぎこちなく呼ぶのは永世学園のマネージャー。
上来Aちゃん。永世メンバーにとっても、俺にとっても大切な子だった。
Aちゃんは、事故に遭って…記憶喪失になった。
しかも、俺達と出会ってからのところだけ。
こんな展開、物語の中でしかないと思っていたのに。
なんで、なんでAちゃんが……
基山「Aちゃんの事、好きなんだけどなぁ……」
なんて部屋から出ては呟く。告白しようと思って決心した次の日にこの様だよ……
こんな後悔するなら、早く告白すれば良かったかなぁ、なんて思ったり思わなかったり。
基山「っ……」
胸が痛い。恋ってこんなものだったっけ。
恋がこれなら俺にとって恋は…病気だ。
痛くて、甘くて。俺の感情全てを持っていく。
基山「…俺の馬鹿、馬鹿」
どんどん虚しくなるのが分かる。小さな言葉で自分を罵る。こんなことしたって、何も変わらないのに。
A「タツヤ…さん？どうかしましたか？」
基山「Aちゃん…ううん、何でもないよ」
何も言わずに出てきたから心配したんだろう。少し安堵した表情を浮かべている。…顔や声、全てはAちゃんなのに。何処かが違う。俺には分かる。絶対に何処か違うんだ。
なんて思いつつ今日は帰るね、と言って俺は病院を後にした＿＿。
悲しい顔をしてるAちゃんに気付かずに。
俺は大通りを歩く。この通りは病院が近い所為か、大きなお花屋さんがある。
そこには、ほわっと香る一輪の赤い花。
基山「…俺みたいだな」
そう思ってじっと見つめていると、店員さんから声をかけられた。
「…このお花、お好きなんですか？」
基山「あっ、いえ、そう言う訳じゃ…！」
「…そうなんですね、早とちりしちゃいました。ごめんなさいね」
基山「…大丈夫ですよ。ただ、俺みたいだなって思って」
「…この花ね、素敵な花言葉を持つんです。意味はね……なんですって」
こしょこしょ、と話してくれる店員さん。悪気はないのは分かってる。…俺は泣いてしまいそうだった。でも、ぐっとこらえてこう言った。
この花をください、と。
すると店員さんはえぇ、分かりました、とにこやかに笑ってくれた。
真っ赤な花を一輪持って俺は帰る。
この花の名前はストロベリーキャンベル。
意味は……私を思い出して。
喜んで【マーク・クルーガー】 琴己様リクエスト→←しても…仕方ないよな？【氷浦貴利名】 颯鈴様リクエスト
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麻衣蘭(プロフ) - 緋色さん» いえいえ…！こちらこそ未完成なまま放置してしまいすみません…！なら良かったです(安堵)…本当ですか！ありがとうございます！頑張ります！！これからも宜しくお願いします！！ (2020年1月6日 15時) (
レス) id: 59f2026080 (このIDを非表示/違反報告)
緋色(プロフ) - コメント遅くなってしまってすみません！フィディオのありがとうございます……！！癒されました……(語彙力)他の話も楽しく読ませてもらってます！これからも素敵な作品をつくってください！！！ (2020年1月6日 4時) (レス) id: 4268a51a17 (このIDを非表示/違反報告)
麻衣蘭(プロフ) - 葩経さん» あ、全然うぇるかむよ。ありがとう。…あらぁ…これこそ、ディスティニー☆((殴(テンションおかしい)奇跡だね…え、めっちゃ嬉しい。マジか…嬉しい。…ありがとう、最近更新できてないけど頑張るよっ！ (2019年12月17日 18時) (レス) id: 59f2026080 (このIDを非表示/違反報告)
葩経(プロフ) - 唐突な感想、カミングアウト(？)失礼します。実はこの作品以前何の偶然か知らないけど読んだことあった…ねぇ、もう奇跡なんだけど。そしてそのときえ？何これ、凄く凄いってなったのよね。花言葉好きだし発想とかそういうのが特にドストライク。 (2019年12月17日 6時) (レス) id: 43e7629a57 (このIDを非表示/違反報告)
麻衣蘭(プロフ) - 美紅さん» ありがとうございます、ごめんなさい、頑張りますね！ありがとうございます！ (2019年11月25日 21時) (レス) id: 59f2026080 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麻衣蘭 | 作成日時：2019年6月12日 11時
