___夢を叶えて___second (ページ30)

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70 御幸side ページ30

_____翌日______

倉持のやつ

本当に何考えてんだよ

今、あいつに合わせる顔がねえってのに

俺だってわかってるさ

空汰は優しいから、優しすぎるから

俺のせいだなんて思っていないだろうし

俺を責めるなんてことは絶対にしない

それがしんどいんだ

いっそ言ってくれればいいのに

『苦しかった』『辛かった』『不安だった』

そうすれば謝ることができるのに

｢ごめん。気づいてたのに、ごめん。｣って

泣いていたら涙をぬぐって頭を思いっきりぐしゃぐしゃに撫でてやる

震えていたら強くきつく抱き締めてやる

そうしたら優しい空汰はこう言うんだ

『先輩、痛いです』

笑いながら言うんだ

だから俺はこう言う

｢お前が痩せちゃったからだろゆっくりでいい、また戻ってこい！｣

もちろん笑顔で

そうすれば楽なのに

こんな思いをしなくてすむのに

倉持たちと一緒に空汰の見舞いに行ける

ちゃんと会話ができる

あいつを不安にさせたりしない

これこそ俺のわがままだ

自己満足にすぎない

結局、俺はただ罪悪感に耐えられないだけ

｢見て見ぬふりをした自分を許せない｣

ちがう

｢許されたい傷つきたくない｣

これが、たぶん俺の本音

自分でもよくわからない

この感情は、きっとただのエゴだ

本当なら俺1人で解決するべきものだ

こんなことを考えるなんて俺らしくない

でも

あの倉持に気を遣わせた

あいつはよく周りを見ているけど

それを表立ってどうこうする奴じゃない

本当、情ねえな

そして何より

空汰に取り除いてもらう感情でもない

このことを知れば空汰は自分を責める

本当に優しいんだ、優しすぎるんだ

もう気づいているのかもしれない

あいつは頭も良かったから

人の感情にも敏感だった

だけど

もう

俺1人じゃどうしようもできない

情けない話だな

よりによって

空汰に頼るしかないなんて

もうすぐあいつの病室だ

覚悟を決めよう

.*･ﾟ.*･ﾟ.*･ﾟ

お久しぶりです！

長らく更新できず、すみませんでした

今後の展開についてですが

さすがに秋は無理だろうということで

オフシーズンに入る頃に復帰

そして、春の選抜でレギュラー入り、ということにしたいと思います

単行本の方もⅡに突入し、１年生も続々登場しているので

そこからは原作に沿りつつオリジナルも織り交ぜていきたいと思います

これからもよろしくお願いします!!