episode 11 ページ11
テヒョンside
握手会の全ての部が無事終了し、Aちゃんが待っている関係者控え室に急いで向かう。
ユンギヒョンに「テヒョンアおまえそんな焦ってどこ行くんだよ」と言われたけど近くにいたジミナが適当に誤魔化してくれた。
あぁ胸がドキドキする。
まさか…まさか、顔やファッションまで僕のタイプだなんて。
こんな事してるのがバレたら大事になる。自分がどれだけ今やばい事をしているのか、それをジミナにも加担させてしまったことも分かってる。
けど…。けど、僕はあの子の事をもっと知りたいんだ。
どんな声で普段どんな話をするのか、何が好きで何が嫌いなのか、どんな風に笑ってどんな風に泣いて、どんな風に怒るのか、インスタだけでは分からない何かを、もっともっと知りたいと言う気持ちが止められない。
バレてしまうかもしれないというリスクと天秤にかけても勝ってしまうほど、この気持ちが大きくなっていることに自分でも驚く。
一度深呼吸をして、扉を開けるとそこには気持ちよさそうに眠るAちゃんの姿があって。
張り詰めていた緊張感が消えて気が抜けると同時に、
起こすべきか起きるまで待つべきか悩んだ。
くるんと柔らかくカーブしたまつ毛、ユンギヒョンよりもっと白い綺麗な肌、いい具合にぽってりしたピンク色の唇、女の子らしい華奢な体。
つくづく自分の変態かと思うような観察力に嫌気が差しながら、このままずっと時が止まればなぁ、と馬鹿なことを考えてしばらくAちゃんの寝顔を見つめていた。
「ん…」
Aちゃんの目がゆっくりと開き、そして僕の姿を捉える。
寝起きで半分程しか開いていなかった目が徐々に大きくなって、突然ハッとした表情を見せた。
「あ…て、テヒョンくん…」
「これ…ほんとですか…」
信じられないといった表情で目を見張ったまま、僕から視線をそらさず手探りでカバンを手繰り寄せて立ち上がり、慌てて少し後ずさりするAちゃん。
その行動がおかしくて可愛くて、つい笑ってしまう。
「Aちゃんですよね、キムテヒョンです。突然こんな事してびっくりさせてしまってごめんなさい」
「そこまでしてでも、君にどうしても会いたくて」
Aちゃんの目を真っ直ぐ見て、そう告げた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1573人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
白うさぎ(プロフ) - 恐れ入ります！少し気になったのですが…、ジミンちゃんは「会いたい」と言ってたけど、実際会った事ありますよね！握手会（？）で。すいません、少し気になりました。 (2019年12月9日 16時) (
レス) id: 58ac4d722d (このIDを非表示/違反報告)
れなんす - テテにいいね押してもらうとかやばい！(笑) (2019年4月1日 21時) (レス) id: a62675aae7 (このIDを非表示/違反報告)
☆サクラ☆ - 更新頑張ってください！！！！！！！ いつまでも待ってますので♪(・∀・ゝ (2019年3月24日 7時) (レス) id: dfb720f76f (このIDを非表示/違反報告)
ｻﾗﾝ(プロフ) - ほぷあいさん» 返事が来るなんて！私もニヤケが(ﾉ´∀｀*)更新応援してます! (2019年3月10日 1時) (レス) id: 0b6d5118e4 (このIDを非表示/違反報告)
ほぷあい(プロフ) - ｻﾗﾝさん» にやけが収まらないのですが…T^T 嬉しすぎます本当にありがとうございます涙 (2019年3月9日 23時) (レス) id: b8b4f93fc4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ほぷあい | 作成日時：2019年2月18日 15時
