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episode 17 ページ17

「今日会える？」って突然入ったテヒョン君からのメッセージ。




「テヒョンくんが大丈夫なら、私は特に予定がないので会えます」




そう送った。




すぐに既読がついて、「違う〜オッパ！」って訂正してくるテヒョンくん笑





突然画面が切り替わって、電話のマークが表示される。





ま、まってまって、しかもビデオ通話！？どうしよう今顔のコンディションが最悪なんだけど。って常に最悪か。




待たせるのも申し訳ないからドキドキしながら通話のボタンを押して、すぐにカメラをオフにする。




テヒョンくんの顔がドアップで表示されて、初めてなのになぜか既視感があるのは何度もそういう妄想動画を見ていたからだろう。




でも、現実。これは現実。ノット妄想。



あまりにもドキドキのスケールが違いすぎる。





「Aちゃん、何でカメラオフなの〜笑笑 顔みて話したいのに〜」




「だって、無理です、テヒョンオッパの画面を汚したくないです！」




「汚すって何それ笑笑 ねぇお願い、顔見せて〜」





「ちょっとだけ待って下さい、顔直します」





「Aちゃんほんっと面白い笑笑笑」





画面には目をゲラゲラ笑ってるテヒョンくん。




鏡を取り出して少し微笑んでみる。かわいい笑顔の練習。




これペンミ前を思い出すなぁ笑笑 毎晩これやってた。







「笑わないでくださいね…」




「笑うわけないでしょ〜笑」




「あ、あんにょんはせよ…」




一旦深呼吸してから恐る恐る画面を覗くと、そこには優しく微笑んでこっちを見つめるテヒョンオッパの顔が映っていて。





「ほら。やっぱり可愛い。」





なんて呟くから。






…ずるい。





ずるいずるいずるい。







その顔でそんなこと言われたら期待しちゃうじゃん。






アイドルとしてのテヒョンくんじゃなくて




キムテヒョンとしてのテヒョンくんを、




本気で好きになっちゃうじゃん。





ずるいよ。





どんなに好きになったってその恋は叶えられないのに。





「Aちゃんはさぁ、誰が好きなの」





「好き？」




「だってほら、AちゃんはARMYでしょ？

推しのメンバーとか…いるんじゃないの？」






あなたです、だなんて言えるわけない…









推しとかそういうのを超えて、あなたという一人の男性を好きになってしまいそうだってことも。









「じょ…ジョングクくんです」









「……え？」

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