昔話３ ページ26
児相が家に来て、児童養護施設へ引き取られたのは、Aちゃん六歳、冬の出来事である
それから、Aは小学校に通った
しかし、前世のことは伏せなければならない
前世の記憶を持っていることがイレギュラーなことであると、Aは理解していた
つまり、周りに悟られぬよう常に気を張っていなくてはいけなかったのだ
本人の知らぬうちに、ストレスが溜まっていた
そして、児童養護施設に来て一年経ったある日、鬼舞辻一家が来る
鬼「Aっ！A！！」ガバッ
『ぇ…何で…』
鬼「真逆忘れたとは言わせないぞ！」
『わす、れてない、けど…どうして、記憶が…』
鬼「忘れるわけがないだろう！この私が！！」
『む、むざ…むざん…むざん！！』ギュウッ
鬼「大丈夫だ、A。私はここにいる。」
『わ、私…私…怖かったっ…！！一人なんじゃないかって…怖かった…！！』ポロポロ
鬼「Aは一人じゃない。私がいるからな。もう大丈夫だ。」
『ゔん…よがっだ…よかっだ…』ポロポロ
鬼「もう泣くな。目が腫れるぞ？」
“何あれ尊いっ…！！”
親バカである
例え前世の記憶があるとはいえ、幼い頃から親の愛を受けず、一人で生きていかなければならないという状況もまた、Aの心を疲弊させていた
そんな中で、
・前世の記憶を持つ者が自分だけではないということ
・前世の記憶を持つ者が目の前にいること
というのは、Aに計り知れないほどの安心感をもたらした
そこからは、トントン拍子で事が進んでいった
全て無惨の思い通りだ
ここで、鬼舞辻家に仕える使用人たちの話をしよう
鬼舞辻家に仕える使用人たちは、一部を除き、バイトである
つまり、簡単に辞められる
しかし、辞めるものはほとんどいない
何故か
それは、鬼舞辻家の羽振りがいいからだ
故に、使用人たちは高月給だった
鬼舞辻家様様である
しかし、入るのは簡単ではない
継国家による厳正な審査を通過しなくてはならない
よって、鬼舞辻家の使用人たちは、掃除洗濯裁縫料理なんでもござれの精鋭たちの集まりなのである
ただ、使用人たちは最近、一つだけ手に負えない事があった
鬼舞辻無惨の存在である
彼の機嫌を損ねると、それはもう怒涛の勢いで怒られるのだ
それが的を得ているから、余計辛い
自分よりも一周り、下手すると二周りも違う幼児から怒られるのは、精神的にキツかった
こうして、日々使用人たちのHPは削られていた
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彩豊(プロフ) - こ、こんなにも鬼達が優しいと感じられる日が来るだなんて！！！主人公悪い奴だと思っていた自分が憎い！！！ッ、ついもらい泣きしてしまった｡ﾟ(ﾟ´Д｀ﾟ)ﾟ｡早く誤解が解けますように！！！ (2022年11月4日 22時) (
レス) @page50 id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)
Lara - とっても面白い作品ですネ‼︎更新頑張ってください‼︎ (2022年3月31日 17時) (レス) @page50 id: 11fcafa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
セシルン(プロフ) - 誤解だってわかってるけどさ証拠も何も無しに謝れは違うだろ… (2022年3月7日 3時) (レス) id: 23bae16f03 (このIDを非表示/違反報告)
セレナ(プロフ) - 早く誤解が溶けて欲しい (2022年3月6日 13時) (レス) @page39 id: 042df472d9 (このIDを非表示/違反報告)
鱗川 - もう、私がここに居たら女でも惚れますよ？ (2022年2月13日 1時) (レス) id: d49fa68ddd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かの | 作成日時：2021年10月17日 23時
