空気 ページ23
一週間というのは、あっという間に過ぎてしまう
継国Aが、戻ってきてしまったのだ
しかし、彼女に何もしなければ、こちらも何かされることはない
それは生徒たちをストレスから解放するはずだった
“何もしない” というのは、存外難しいものだった
彼女に触れないよう、神経を尖らせなくてはならなかったからだ
皆辟易した
何故こんなにも我々が配慮しなければならないのだと
しかし、数日経ってから、気づいた
こちらに彼女に対する悪意がなければ、彼女は何もしてこないということに
きっかけは、一人の女子生徒が、うっかり継国Aにぶつかってしまったことだ
ぶつかったといっても、少し肩が当たっただけなのだが、それだけでも以前は舌打ちをされ睨みつけられた
それを思い出し、その女子生徒は青ざめた
“これからまた、あの日々に戻ったらどうしよう” と
しかし、どうだろう
無視をしているだけなのかもしれないが、こちらに何かをする素振りが全くなかったのだ
無愛想な態度は相変わらずだが、全くもってこちらに危害を加えるような雰囲気はなかった
その場に立ち会った者は、心の中で歓喜した
まだ確定ではないが、もしかしたら、継国Aに対して、そこまで神経を尖らせなくてもいいのかもしれない
それは、正しかった
継国Aは、悪意のない、故意ではない接触などに対して、何の反応も示さなかったのだ
ここで、キメツ学園の暗黙の了解ができる
“継国Aは、空気だと思え”
“まるでそこに存在しないかのように扱え”
全校生徒、そして、教師までもが、継国Aを、そこにいないかのように扱った
授業でどれだけ寝てようが、注意しなくなった
だって彼女は、 “そこに存在しない” のだから
.
.
悲「本当に、これでよかったんだな?」
『_______________』
響「やはり…小生は納得がいかない…何故Aがこのような扱いを受けなくてはならないのだ…」
『_________________________…』
悲「それはそうだが…」
『__________』
響「まあ、Aの思うようにやればいい。」
『________』
悲(Aが願うならば何もしないが、本当にこれでいいのだろうか…きっとこれもそう長くは続かない。その後は、地獄になるだろうな…)
悲(A…君は、
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彩豊(プロフ) - こ、こんなにも鬼達が優しいと感じられる日が来るだなんて!!!主人公悪い奴だと思っていた自分が憎い!!!ッ、ついもらい泣きしてしまった。゚(゚´Д`゚)゚。早く誤解が解けますように!!! (2022年11月4日 22時) (レス) @page50 id: 72022c3b56 (このIDを非表示/違反報告)
Lara - とっても面白い作品ですネ‼︎更新頑張ってください‼︎ (2022年3月31日 17時) (レス) @page50 id: 11fcafa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
セシルン(プロフ) - 誤解だってわかってるけどさ証拠も何も無しに謝れは違うだろ… (2022年3月7日 3時) (レス) id: 23bae16f03 (このIDを非表示/違反報告)
セレナ(プロフ) - 早く誤解が溶けて欲しい (2022年3月6日 13時) (レス) @page39 id: 042df472d9 (このIDを非表示/違反報告)
鱗川 - もう、私がここに居たら女でも惚れますよ? (2022年2月13日 1時) (レス) id: d49fa68ddd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かの | 作成日時:2021年10月17日 23時