愛しい世界

古文の時間 ページ14

縁「古文を担当する、継国縁壱だ。」

「「「…えっ？」」」

男「今継国って言ったか…？」

女「言った。確実に言った。」

女「どゆこと？名字一緒じゃん。」

男「兄妹？いやでもそうだったら無惨君がどういう立ち位置なのかわかんねえ。」

炭「先生！」

縁「何だ。」

炭「質問よろしいでしょうか！」

縁「ああ。」

炭「その、継国さんとは何かご関係が…？」

縁「従兄弟だ。」

男「い、従兄弟…？」

女「似てなくない…？」

女「全然わかんない…」

縁「先に言っておくと、この学校には私の兄も働いている。このクラスにも、現代文担当としてくるはずだ。だから、兄上が来たときに同じ質問はするな。」

男「これで縁壱先生とお兄さんが似てなかったら従兄弟同士が似てないのも何となく理解できるんだけどな。」

女「似てんの髪の色ぐらいじゃね？てか従兄弟が教師やってる学校であの態度って…」

男「逆に尊敬するわ…」

縁「従兄弟だからといって、特別視するつもりはないから、心配はするな。」

縁「それで、先程乱闘騒ぎがあったと聞いたが、何があった？継国Aと鬼舞辻無惨が教室にいないのは、それが理由か？」

炭「あっ、えっと、先程の授業で継国さん…Aさんの態度が悪かったので、不死川先生が注意したんです。」

炭「でも、つぎく…Aさんが話を聞かなくって、不死川先生が怒ってしまって…」

縁「そうか。あと、継国Aのことは継国と呼んで構わない。誰のことを指しているのかは分かる。説明ありがとう。竈門炭治郎。」

炭「はい！」

縁「で、鬼舞辻無惨がいないのは、継国Aについて行ったからか。」

炭「はい。姉がいるところに居たいと言っていました。」

縁「そうか。アイツは相変わらずか…」

縁「では、とりあえず授業を始めよう。」



.



.



.



ガラガラガラ

「「「！！」」」

縁「帰ってきたか。早く先に座れ。授業はかなり進んでいるが、しっかりとついて来なさい。」

鬼「すみません、縁壱先生。」

『……』

鬼「さっ、姉さん。席に戻ろう。」

『……』スタスタ

女(何あれ…無惨君が促したのを無視するみたいな感じで一人で席に戻って…)

男(弟にも悪態つくとか、あり得ねえ…)

女(ホントにひどい。無惨君は継国さんのこと常に気にしてるのに、無惨君のこといつも見えてないみたいな感じで扱って。)

男(無惨君よくあんな姉を慕っていられるな…)

縁「……では、授業を再開するぞ。」

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