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fk「……か、る」
iw「……終わったよ」
Fの体を床に転がすと、Ace＿＿岩本は深澤に優しく声をかけた。
iw「……ふっか、」
ru「ふっかさん……!!」
耐えきれずに駆け寄ってきたラウールが深澤の傍にしゃがみこんだ。今まで必死に抑えていた涙が堰を切って流れ始める。
ru「ふっかさん……」
iw「……お前も頑張ったよな、怖かったよな」
岩本がラウールの背中を撫でると、ラウールは嗚咽を漏らした。深澤も静かにラウールを見つめる。
その直後、岩本達の後ろで鈍い音がした。
nb「康二!」
dt「目黒!!」
渡辺達の叫びで振り返ると目黒と向井が床に蹲っていた。どうやら向井が倒れたのを目黒が支えようとして、庇いきれなかったらしい。
二人の下腹部は血で濡れていた。渡辺が向井の、宮舘が目黒の肩を担いで立たせる。
mg「やべ、」
kj「っ……ごめ、」
nb「無理すんな」
dt「早く先生の所行こう、歩きだから辛いけど」
ab「そうじゃん車ぶっ飛ばされたの思い出した、腹立ってきた」
阿部が乱暴に頭をかいたのを微笑ましく見つめていた佐久間が急に表情を消した。口元に人差し指を当てて辺りを見回す。
sk「しっ」
iw「佐久間?」
sk「……なんか聞こえる」
mg「……あっち」
耳を澄ませると聞こえてきた規則正しく鳴る電子音。目黒の指示で佐久間がFの傍の戸棚を開けるとそこにあったのは。
sk「っ……時限爆弾、」
fk「……え」
nb「はあ!?」
iw「こいつ……いつの間に」
dt「最期まで引っかき回すのか」
ab「ちょ、見せろ」
岩本や宮舘がFの亡骸を忌々しく見つめる中、阿部が佐久間の隣で戸棚を覗き込む。
sk「止められる?」
ab「無理そう……ってかあと十分もねえじゃんかよ!?」
iw「は?」
kj「え、やばない?」
ab「ざけんなよさっさと行くぞ!!」
阿部の叫びで佐久間が部屋を飛び出す。向井と目黒は渡辺と宮舘が連れ出し、ほとんど動けない深澤は岩本とラウールが両側から担いだ。
痛いだの転ぶだの言いながら必死に階段を降り、その後エレベーターで一階まで降り、出来るだけ急いで外に出た。
sk「急げ急げ!!」
mg「無理、」
iw「無茶言うな」
nb「てめえ身軽だからってッ」
彼等はぎゃーぎゃー言いながらビルから遠ざかる。
一応ピンチであるにも関わらず、深澤を救出出来た事で、仇を潰せた事で八人の顔には安堵が浮かんでいた。
九人が支え合いながら一歩一歩進む背後。
爆音を轟かせたあのビルは、真っ赤な火を噴いて燃え盛っていた。
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長谷川遥香(プロフ) - 完結したけど続きでリクエストバージョンも見たいです！ (2022年1月3日 21時) (
レス) id: 3679b26edd (このIDを非表示/違反報告)
雷(プロフ) - ものすごくおもしろくて、一気読みもしたのに誤って低評価を押してしまいました…！本当は心からの高評価です、おもしろかったです！嫌な気持ちにさせてしまったらすみません…！ (2020年10月14日 22時) (レス) id: 02bdc07e91 (このIDを非表示/違反報告)
kjars8888888(プロフ) - やっぱアジさんの裏稼業が最高だな！！ (2020年9月21日 23時) (レス) id: 55f2f63f60 (このIDを非表示/違反報告)
mgrwtnb(プロフ) - 完結おめでとうございます！最後まで涙が止まりませんでした。これからも応援してます! (2020年9月17日 20時) (レス) id: 1e6ed00ec9 (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - 完結おめでとうございます。とても面白く、更新を毎日楽しみにしていました。これからも応援してます！ (2020年9月15日 22時) (レス) id: afba355943 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年8月29日 15時
