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それから一週間が経った。
阿部は仮説に基づいて、目黒が施設に来る前に起きた事件に焦点を絞り、情報をかき集めていた。
流石にハッキングだけで情報は揃えられないので、阿部は渡辺の手も借りて聞き込みに出かける事も増えた。
岩本と深澤、佐久間は3人で出来る範囲で裏家業に勤しんでいた。
医療費に加えてBarの修理費もかかる上、Barを改修するまでは裏家業で稼ぐしか無いので、今回ばかりは深澤もサボらずに仕事した。
宮舘は気力は完全回復していたが、如何せん腹部を至近距離で撃たれたせいで傷の治りが遅い。
下手に動くと傷がどうなるか分からないと先生に脅されたのもあり、ほとんどベッドの上から動く事が出来なかった。
一方で向井は松葉杖さえあれば比較的動けるようになっていた。
しかし仕事を手伝える程回復した訳では無い。それでも何かしたい。そう考えた向井はある行動に出た。
目黒の病室に押しかけ、少しでも彼の心を開こうとしたのである。
mg「……何」
kj「特に用は無い」
mg「じゃあ出てけよ」
kj「でも話したい」
mg「俺は話す気は無い」
kj「そんな事言わんといてや」
mg「……殺されたいの」
kj「それは嫌やけど、今なら俺の方が強いんちゃう? 同じくらい撃たれとるけど俺は殴られてへんから、今なら俺の方が動けるやろ」
mg「……」
目黒の痛い視線に何とか耐えながら、ベッド脇に座った向井はのらりくらりと話を続けようとする。
埒があかないと思ったのか、やがて目黒は向井から目線を外してだんまりを決め込んだ。
kj「そりゃあ、撃ち合いやったら絶対負けると思うで。俺二つなんて使えへんもん。一つでも慣れてないのに」
mg「……」
kj「でも殴り合いなら負けへんよ、多分やけど」
mg「……」
完全に無視し始めた目黒の前に、向井の脆い心は早くも砕けそうになる。
どんな話をすれば振り向いてくれるのか。悩んだ挙句、向井が選んだのは自分の身の上話だった。
kj「俺、ちゃんとこの世界に入ったのはつい最近やねん。初めて人殺したのもついこないだ」
mg「……」
kj「俺な、まだ人殺したこと無い時に、殺人犯にされそうになったんよ。それでいろいろあってこっちに逃げてきて」
mg「……」
kj「そしたらたまたまふっかさん達に拾われた。それだけやない、俺の無実証明して真犯人まで見つけてくれた」
目黒の目が一瞬動いたのを向井は見逃さなかった。
この話を選んだのは間違いでは無かった。そう踏んだ向井は思い出話を続けた。
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怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» ありがとうございます! そうですめめです! ゆっくりですがこれからもお付き合いよろしくお願いいたします! (2020年7月16日 21時) (
レス) id: 03141f9b41 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 移行おめでとうございます！次の加入組はめめですかね？今後の展開も楽しみにしています！ (2020年7月13日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年7月12日 15時
