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少年の様子を見て向井は完全に固まってしまった。
宮舘や渡辺はどうするのが正解か分からなくなった。
岩本や目黒は少年に何とか声をかけようと思った。しかし、彼等は自分の第一印象が良いものでは無い事を自覚している。きっと怖がらせるだけだ。
そんな中で唯一行動を起こしたのは深澤だった。彼は一歩だけ前に出たと思うと床に胡座をかき、両手を挙げながら聞き取りやすい声で話しかけた。
fk「……ねえ、」
「っ……」
fk「何処までだったら近づいてもいい?」
「……」
fk「俺達は君を傷つけるような事はしない。でも信じられないでしょ、知らない奴の言う事なんて。だから、君が安心できる所まで離れるから……話だけでも、させてくれないかな」
少年は恐る恐る顔を上げ、深澤の顔を見た。しかし目線を少し逸らすと再び顔を埋める。
深澤は逸らした目線の先を確認すると、あぁ、と苦笑いした。
fk「そもそも厳つい奴らが何人もいる時点で怖いか。って言ってもここにいるのはタピオカ好きな奴その1その2と、国王と、5歳児と、泣き虫だけど」
kj「……突っ込んでええのこれ」
nb「5歳児って誰だよ」
dt「翔太でしょ」
nb「俺!?」
岩本や目黒は最早話題に触れもせず、足を動かし始めた。
nb「え、何処行くの」
mg「俺達……いない方がよくないですか」
iw「ふっかに任せようぜ」
2人の言葉に納得し、3人もその場を離れる事にした。
深澤は昔から、様々な事情を抱えていた施設の子の面倒を見てきた。こういう役割は彼に任せるのが一番良い。
fk「……悪いな」
深澤の言葉は聞こえていたのかいないのか、彼等は何も言わずに席を外した。
その後ろ姿を見届けて深澤は少年に向き直る。彼は少しだけ顔を上げていた。
fk「ということで……話、してもいい? というかこの距離で大丈夫?」
少年が躊躇いがちに、でも確かに頷いた。
深澤はそれを見て、念の為、とさらに後ろに下がり、手を床についてようやく話を始めた。
fk「じゃあまず……俺は深澤辰哉っていいます。君の名前も聞いていい?」
少年は口を開けては閉じる、を繰り返す。深澤は黙って待っていた。
焦ってはいけない。急かしてはいけない。彼は目の前の相手を信用するかどうか、そこから悩んでいるはずだ。その迷いは簡単に吹っ切れるはずが無い。
しばらく経って、彼はその迷いに決着をつけた。
「……村上、真都、ラウール……です」
彼が名前を教えてくれた事で深澤は思わず笑みを零した。
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怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» ありがとうございます! そうですめめです! ゆっくりですがこれからもお付き合いよろしくお願いいたします! (2020年7月16日 21時) (
レス) id: 03141f9b41 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 移行おめでとうございます！次の加入組はめめですかね？今後の展開も楽しみにしています！ (2020年7月13日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年7月12日 15時
