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目黒が目を覚ましたのはそれから三日後だった。
もう話せるだろう、と連絡を受けた深澤達は目黒の病室に集まった。
宮舘も歩くぐらいならと許可を受け、向井と共に目黒の病室にいた。何があったかは全員に周知してある。
全員がわざわざ集まった理由。それは、目黒を正式に「Team S」に迎え入れるため。
取り巻き達は岩本らの手で潰され、阿部が手を回した事で女はお縄にかかった。
依頼主は消え、目黒が渡辺を狙う理由は無くなった。これにより宮舘が目黒の加入を渋る理由も無くなった。
このまま闇に呑まれてしまいそうな彼を見捨てるなんて考えは、もう誰の頭にも残っていない。
mg「……何で助けたんですか」
仰向けになって天井を見つめたまま、掠れた声で目黒が呟いた。
その問いに答えたのは深澤。わざとおどけて、へらっと笑って答えた。
fk「だからぁ、目の前で死にそうな人間がいたら助けるのは当たり前だって言ったじゃん。お前に生きてて欲しいもん」
mg「……何のために生きれば良いの」
感情の無い声で目黒が嘆く。誰かが話し出す前に、目黒はゆっくり言葉を連ねた。
mg「ずっと……正しいと思ってた。自分が間違ってると思って賭けても、死ななかったから」
sk「……どういう事?」
mg「リボルバーに一発入れて、回して、撃った」
kj「それ……あ、ロシアンルーレット……?」
ab「……そんな事してたのか」
mg「俺が間違ってるなら……家族が見てるなら、止めてくれると思ってたのに」
目黒の表情にも声色にも感情が滲む気配は無い。
mg「でも結局間違ってた。とっくに手遅れだった。家族だけは信じてたのに……死んだ人間を信じるなんて結局馬鹿だった」
iw「……馬鹿じゃねえよ」
黙って聞いていた岩本が徐に口を開く。目だけを動かして目黒が岩本を見た。
iw「お前が正しいから止めなかったんじゃないと思う」
目黒は静かに岩本の次の言葉を待った。
iw「……ただ、お前に生きてて欲しかっただけなんじゃないか」
僅かに、でも確かに目黒の目が見開かれた。
岩本は目黒を真っ直ぐに見つめ、自分の考えを述べた。
iw「復讐を望んでいたかどうかは知らないけど、助かったお前に死んで欲しいとは思わないんじゃないか。だから何回賭けても死ななかったんだよ、多分」
mg「……」
iw「生きる理由は家族のため、それじゃだめか」
mg「……」
iw「ちゃんと生きられるように、俺達が側にいるから」
目黒の目が再び天井に向いた。心なしかその目は光っていた。
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怜(プロフ) - 如月ﾖｼﾉ。さん» ありがとうございます! そうですめめです! ゆっくりですがこれからもお付き合いよろしくお願いいたします! (2020年7月16日 21時) (
レス) id: 03141f9b41 (このIDを非表示/違反報告)
如月ﾖｼﾉ。(プロフ) - 移行おめでとうございます！次の加入組はめめですかね？今後の展開も楽しみにしています！ (2020年7月13日 0時) (レス) id: 3bc10946d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：怜
| 作成日時：2020年7月12日 15時
