6 ページ6
阿部 side
「え、どうしたの？」
翌日、皆を起こしにまわっていた時の事。
ベッドの縁にちょこっと座って、
しくしく泣いているA。
「どこか痛い？どしたどしたぁ？」
近寄ってみると、
特有の匂い。
「あ、おねしょしちゃった？」
おねしょ、という触れられたくなかったワードが出てしまったからかふえふえと泣き出してしまった。
「大丈夫だよ、お着替えしようね」
嗚咽混じりにごめんなさいと聞こえるから、
俺の胸が痛む。
「あ、ほら見てこのパジャマ、新しいやつだよね」
A『ｸﾞｽｯ…っめんなさ、』
「もぉ、。大丈夫だから、ね？」
着替えを何とか終えて、シーツ替えの為に康二を呼ぼうとした時。
深「なんかあった？」
「あ、ふっか先生。」
深「…具合悪くなっちゃった？」
俺が遅かったせいかふっか先生が見に来てくれて、
シーツ替えを手伝ってくれた。
A『…』
「ほら、ベッド綺麗になったからごろんしよう？」
深「いつ漏らしちゃったの？」
交換してる時に確かに俺も気になってはいた。
明け方じゃなくて、きっと夜中におもらししちゃったんだよね、でも言い出せなかったのか気付かなかったのか。
深「おもらししちゃったらちゃんと呼んで？怒んないから。」
A『…めんなさい』
深「大丈夫、」
じゃあ阿部ちゃん後はよろしく、とふっか先生が出て行ってしまった。
いつも通りなら、Aに甘々のふっか先生の事だからおもらしなんてしたら抱っこして大丈夫だよと言ってあげるのに。
普段よりも、何となく強く感じたふっか先生の言葉。
「…これ、」
A『あっ、だめ、』
「え、ごめんごめん」
ふと見えたゴミ箱の中に、何かしらのおりがみ。
「捨てちゃうの？」
A『…こわれちゃった』
「あ〜、直そっか？」
A『さっくん、もうひとり、つくるって』
「お、約束したのね」
ならいっかと。
俺はAのテンションの低さがおねしょの為だと思い込んで、大丈夫次からはちゃんと言おうねなんて慰めた。
ゴミ箱から覗くこいつが、
大切なものだったとも知らずに。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2066人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
yan(プロフ) - 本当にいつも楽しく読ませて頂いております〜！どこか無意識にさくこじを頼ってしまう主人公ちゃん、後またスト末ズに懐いちゃう主人公ちゃん見たいです…！！お身体にお気を付けて、ご無理なさらないように更新して下さいね！次回更新も楽しみにしております＾＾ (2020年6月23日 2時) (
レス) id: ec4bbc6231 (このIDを非表示/違反報告)
maru_(プロフ) - ひよこさん» あなたしかいない(2回目笑)。勿論！タメ口でどうぞどうぞですよ！しっかりじーこから学んで来てくださいね！(笑) (2020年6月21日 9時) (レス) id: 4197ca0e63 (このIDを非表示/違反報告)
maru_(プロフ) - バチスタファンさん» コメントありがとうございます！阿部ちゃんの看護師姿、しっくり来ますよね！絶対優しくてかっこいい…なんて妄想しながら書いています(笑)これからも頑張るので是非読んでくださいね(^-^) (2020年6月21日 9時) (レス) id: 4197ca0e63 (このIDを非表示/違反報告)
maru_(プロフ) - わにさん» コメントとご意見ありがとうございます！参考にさせて頂きますね、これからも是非読んでください(^-^) (2020年6月21日 9時) (レス) id: 4197ca0e63 (このIDを非表示/違反報告)
maru_(プロフ) - わーい！さん» コメントありがとうございます！とっても嬉しいお言葉もありがとうございます！これからも頑張るので是非読んでくださいね！ (2020年6月21日 9時) (レス) id: 4197ca0e63 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：maru_
| 作成日時：2020年6月6日 1時
