hope〈3〉

ボクとキミとソラと。 ページ36

mg side

普段自分のシフトの欄しかしっかり見ないけど、
ふと目に入った『出張』の2文字。

「出張…」


岩「あー、ふっかね、だから…」


「…だから？」


岩「お嬢様が勘づいたら、終わりってこと。」


目をつぶってうん、絶対無理だもん、なんて言う照先生の机の上には常温のジュースが2本。絵本が2冊。極めつけは手紙らしきもの。


「ふっか先生ですか？」


向「はいめめ禁句言いましたぁ〜マイナス1ポインツ！！」


「？？？」


岩「ふっかを思い出さないために、な」


なるほど。


「ちなみにまだバレてないんですか？」


岩「んー、ふっか来るか聞かれたから今日はお休みって伝えてある。けど、普通1日休んだら次の日は来るって知ってるから明日が山場」



A『ねぇ〜？』


「うっ、」


岩「めめ。」


っぶね、別に俺に話しかけられた訳じゃないのに変な声が出た。


向「どないしたん？」


A『これさぁ？ふっかせんせぇにどうかなぁ？』


向「ぅわっ！！っ、へぇっ！？」


A『んぅ？』


向「ん、ん、せやねぇ、え、まぁ、もう、かわええな！！」


岩「康二落ち着けって(笑)」


てくてくやってきたAちゃんは、手に画用紙を握りしめてやってきた。


向「あぁ、上手いなぁ〜さすがやほんまに」


A『えぇ〜？』


向「照れたなぁ〜かわええかわええ」


イチャつく2人を見てとりあえずほっとした。
なんとか、今日はバレずに済みそうだ。


A『ふっかせんせいにわたすぅ！』


向「おん！せやねぇ！」


はははぁっと去っていく康二。
逃げたな…。


A『めめぇ、』


「ん？」


A『めめはさぁ？かみのけ、ないの？』



「なっ…無くはないかな」



岩「どうみたら無いように見えんだよ(笑)」



A『んぅ〜みんなさぁ？ここ、あるのに』


こことおでこを指さすAちゃん。



A『ないねぇ…』


「ははっ、ないとダメ？(笑)」


A『んーん！かっこいいよぉ〜』


くるくるまわって帰っていったAちゃん。





うん、

これは今日は大丈夫そう。


でも明日は明日で照先生のとっておきが沢山あるらしいから俺はそこまで深刻に考えてなかった。

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