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松「へ〜、だからシャボン玉」
「そう。」
A『ん〜!』
「あぁごめん、やるね」
今日特に仕事じゃなくて何かを確認しに来ただけらしい北斗も一緒にシャボン玉することに。
松「舘さん遊ぶの珍しくない?」
「…ふっかの強制」
松「ははっ、なるほどね」
俺は他のみんなに比べて子供たちと触れ合う機会は少ない。まず照やふっかに比べて学会での発表が多かったり研究をしたりするって言うのもある。けど、そもそも仲良くなりすぎて治療に戸惑ってしまったら?可哀想なんて気持ちが芽生えてしまったら?
他のみんなは上手く出来てるけど、
俺がそれを出来る自信が無かった。
松「なーんか、最近上手くいかなくてさ〜?」
「上手くいかない?」
松「患者さん、亡くなるの続いて。」
よく晴れた青空にふわふわと上がるシャボン玉を見つめながら話す北斗。前に会った時よりも、若干痩せた気がする。
俺はふっとシャボン玉を吹きながら、その話に耳を傾けた。
松「…俺むっちゃ話しかけるから、患者さんに(笑)……だからダメなのかなって。」
北斗は北斗で真逆の悩みを抱えている。
A『っくん!』
松「はぁい?Aちゃん?」
特に北斗が来たことを気にしてなかったAが、突然北斗の膝をペシペシと叩いた。
A『しゃぼんだま!…っるよ!』
松「…」
「シャボン玉すると元気になるよ〜って、」
松「…そうだね、俺もやろうかな」
俺らの会話は聞こえてないはずだし、俺も北斗も顔色を一つ変えずに話していたのにも関わらず『元気になるよ』と声をかけたAは北斗の感情に気付いているらしい。
A『っ!あげる〜!』
松「いやこれAちゃんの、」
「あーそれ受け取らないと拗ねるかも」
松「へっ!?…じゃあ、貰おうかな」
今度は袋から駄菓子を取り出して北斗に手渡した。
松「凄いなぁAちゃんは、」
「みんなの良いとこ取りしてるんだよね。」
優しさ、真面目、努力家、だけど天然、ふざけるの大好き、マイペース。
松「…明日からも頑張ろ。」
「ふふ、そうだね。俺もだし、Aも頑張るよ」
松「たまにAちゃんに会いに行こうかな」
「だめ。」
松「えっ」
「嘘だよ、いつでもおいで。」
Aと北斗が話すところ初めて見たけど、Aきっと北斗のこと好きだよ。
もっと吹いてとAに頼まれる北斗を見ながら俺もシャボン玉を見守った。
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ガルニエさん(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…何回も読み返しちゃいます……! (2020年6月5日 22時) (レス) id: 9559d199f7 (このIDを非表示/違反報告)
さくさくぱんだ(プロフ) - こんなに感情が揺れ動く小説なかなか無いので気付いたら一気に読んでました笑 更新楽しみにしてます!! (2020年6月5日 17時) (レス) id: e39a486ce6 (このIDを非表示/違反報告)
流歌(プロフ) - hopeシリーズいっきに読んでしまいました!何度も読み返してしまいます!大好きです!更新楽しみにしてます!語彙力なくてすみません(汗) (2020年6月3日 23時) (レス) id: 9c2f452209 (このIDを非表示/違反報告)
瀬那(プロフ) - スノさんのファンじゃないんですけど、このお話大好きで何回も何回も読み返してますo(>_< )o自担くんまさかの登場で湧きました!ゆっくりでいいので主様のペースで更新してください。楽しみにしてます( ˙˘˙ ) (2020年6月3日 10時) (レス) id: 50778cfb2d (このIDを非表示/違反報告)
みっき(プロフ) - 突然の岸くんの登場に喜びがあふれました!! (2020年6月1日 13時) (レス) id: fb69cb92ee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:maru_ | 作成日時:2020年5月12日 1時