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mg side


その日の晩。


着慣れたナース服を脱いで、もう一度
Aちゃんの元へ戻るとはっと約束に気付いたのか
俺を目で追いかけて来た。



「ごめんね、ちょっと遅くなって」



A『んぅ、めめぇ』



「うん、居るからね。」


Aちゃんは、夜寝るのが苦手だ。
若干語弊があるかもしれないけど寂しがり屋と
いうよりは虐待の影響かも、と初めて会った時に
俺にふっか先生が報告してくれた。


正直、それがどの程度なのか分からない。


「…おめめ瞑ってみたら?」


A『…ねむくなぁい』



「そっかー…」


ベッドサイドに腰掛けると、Aちゃんは自分の手をつまらなさそうにいじいじ。


A『…っかせんせぇ』


「ふっか先生がいい?」


徐に口から零れたふっか先生というワード。
やっぱり仲良くなったものの、いきなり寝かしつけなんてレベルが高すぎたか…。


A『んーん…ふっかせんせぇはぎゅーしてくれる』


「…おいで?」


A『んっ、』


「よしよし、いるよ、大丈夫だよ」


Aちゃんを横抱きにしながら、
お腹あたりをぽんぽんとリズミカルに叩いた。


…やばい、俺が寝そう。




A『めめぇ…』


「ん?」


A『んぅ〜…』


「うん、おやすみ」



若干ぐずりながら、自分の指をちゅぱちゅぱしだしちゃったので可愛いな〜と思いつつそっとその手を離した。



今日は上手く行った方なのかもしれない。


30分足らずで寝てくれた。


さらさらなAちゃんの髪の毛が俺の腕にあたって、ほんの少し気持ちよかったりする。


もうお布団に戻してあげても起きないんだろうけど、
ちょっとした優越感と、

昨日から続く幸せと。


俺は噛み締めるように、
腕の中で眠るAちゃんを見つめた。




明日は何して遊ぼうか?


せめてブームが去るまで、

俺のお姫様で居てね?


end.

ひらり、→←2



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ガルニエさん(プロフ) - めちゃくちゃ好きです…何回も読み返しちゃいます……! (2020年6月5日 22時) (レス) id: 9559d199f7 (このIDを非表示/違反報告)
さくさくぱんだ(プロフ) - こんなに感情が揺れ動く小説なかなか無いので気付いたら一気に読んでました笑 更新楽しみにしてます!! (2020年6月5日 17時) (レス) id: e39a486ce6 (このIDを非表示/違反報告)
流歌(プロフ) - hopeシリーズいっきに読んでしまいました!何度も読み返してしまいます!大好きです!更新楽しみにしてます!語彙力なくてすみません(汗) (2020年6月3日 23時) (レス) id: 9c2f452209 (このIDを非表示/違反報告)
瀬那(プロフ) - スノさんのファンじゃないんですけど、このお話大好きで何回も何回も読み返してますo(>_< )o自担くんまさかの登場で湧きました!ゆっくりでいいので主様のペースで更新してください。楽しみにしてます( ˙˘˙ ) (2020年6月3日 10時) (レス) id: 50778cfb2d (このIDを非表示/違反報告)
みっき(プロフ) - 突然の岸くんの登場に喜びがあふれました!! (2020年6月1日 13時) (レス) id: fb69cb92ee (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:maru_ | 作成日時:2020年5月12日 1時

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