hope〈3〉

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ab side

A『これぇ、』


「はいはい、あ、これ？」


A『やりたぁい』


「いいよ、」


持ってきたのはA用の絵本で、これは確か康二が遊べるからって買ってきてくれた絵本。仕掛け絵本で後ろのページにハサミで切り取る付録がついてるからそれを切って欲しいと。


「ちょっと待っててね、」


A『ゆっくりね？』


「ありがとう(笑)」


ハサミを危ない物って認識出来てるのはとってもいい事なんだけど、ちょっとその認識がズレてて、ほんの少しでもミスをしたら大怪我物だと思ってるらしく…

俺の手元をじっとみては、
使ったことがないのに「ゆっくりね、」とか
「おててあぶないよ？」とか俺にアドバイスをくれる。


まぁ付録は1つしかないから、
Aの為にも丁寧に切ってあげよう。


まだやっぱり痛む頭と戦いながら切っていた時だった。







「った。」


あ、やべ。


A『あぁー！！！！！！』


「ちょ、声でかいって」


佐「どした？」


「あ、大丈夫大丈夫」


A『ふっかせんせぇー！！！』


「いいっていいって、」


ほんの少し油断して手を切ってしまった。

特別痛い訳でもないんだけど、ほら、
大怪我だと思ってしまうからか大声でふっか先生を
呼んだA。


深「どしたの、」


「あ、え、本当すみませんなんでもないです」


A『あべちゃけがしたぁ！なおしてぇ！』


深「怪我？」


「あー…ハサミでちょっと、」


佐「ん、あと俺やるから手洗ってきな」


「ごめん、A、あとさっくんやってくれるから」


深「A大丈夫だってさ」


ふえっ、と泣き出しそうな声が聞こえたけど
血が滴りでもしたら大変だからふっか先生に任せて手を洗って来ることにした。

3→←今度からはちゃんと言う。

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