hope〈3〉

今度からはちゃんと言う。 ページ18

ab side

佐「なんかテンション下げぇ…」


向「佐久間くんまだ出勤して5分やで？」


佐「雨雨曇り曇り、一体どこに太陽は行っちまったんだ」


「太陽は必ず登ってますけど、」


どんよりした天気につられがちな佐久間は、
連日続く雨や湿気の多さに完敗。


湿気のせいか、猫毛組が普段よりも髪の毛が
ぽやぽやしている。こんな所で水分量を測るのは俺くらいかな。


と、言いつつも。


この気候のせいで若干眠いし頭痛がしている。


気圧の勉強をしても、強くなれないと
分かってそれをふっか先生に言ってみたらなんかやっぱ阿部ちゃん変わってるよね、との事。



そして何より。


A『ちとちとぴったん！ちとぴぃたん！』


「ぷっ、」


向「ちょぉ誰が教えたん？(笑)」


佐「うわぁA見てたら俺元気でるわ」


A『さっくんも！せーの！』


佐「しとしとぴっ『あめあめふれふれ！』


佐「ええっ曲変は聞いてないでやんす！」


A『もぉ〜、わかってないなぁさっくんは。』


佐「…」


あぁ残念。

せっかく上がったテンションを瞬く間に叩き落とされてしまった佐久間さん。



A『あべちゃ！』


「ん？どうかした？」


A『ちょきちょきして！』


「何を？」


A『あ、わすれたぁ』


へへっと笑って自分の病室に戻るA。
ハサミはまだダメって言われてるからこうやって、
切って欲しいものはナースステーションに持ってきて俺らが切るんだけど…
そのものを忘れてくる当たりが流石Aさん。

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