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予定外 ページ22

坂田side


地下部屋を飛び出していったA

その後ろ姿を見ていたのは俺だけやない

彼女は気づかなかったのだろうけど、まーしぃもセンラも見てた


開け放たれた扉から彼女の部屋へ入る

机の上には正確に時を刻む置時計が残されていた

手の内でチクタクと音を鳴らす置時計

再び動き出した置時計を見て、思わず口角があがった



坂田「…いつもありがとうな……」



面と向かって言えたらよかったんやけど……

まだ先になりそうやね…


置時計を手に持ったまま、二人のいるところに向かう

二人は俺が音を刻む時計を持っていることに気づくと

安心したような、悲しそうな表情で笑った


この置時計が示すこと。

それは…

計画成功の確証と彼との別れだ




志麻「にしても、なんでAは飛び出していったんだ?なんかしたのか?」


センラ「いや。センラは何も」


坂田「俺も何もしてないよ」




何があったのだろうか、なんて思いながらも、

みんなどこかで察しているのだろう

彼女はアレを見たのだと




センラ「予定は狂いましたが…あの様子だとこっちの計画通りに行きそうですね」


志麻「……残酷だな」




まーしぃの一言を機に黙りこくる

そんな静寂の中に慌てた足音が響いた

だんだん近づいてい来る足音の主は、俺らのいる部屋の扉を乱雑に開けた




センラ「……どうかしましたか…?そらるさん…」


そらる「なんで…なんでAがここを出で行って中央制御塔にッ」


志麻「…そらるさんこそ…なんでAの居場所しってるんすか。Aが出て行ったところも見てなかったのに」


そらる「それはッ……別に関係ないだろ…」


志麻「関係ない…ね…。別にまふくんと関わっていようと俺らは構わないんですよ。ただ、何かを企んでいるのなら…」


そらる「企んでるなんて…俺はただAまで失いたくなかっただけで……」



呟くようにそう言ったそらるさん

だけどすぐに言ったことを後悔したように顔が歪んだ

それを見逃す俺らじゃない




坂田「どういうことですか?Aまで失うって…!」


そらる「……本当のことを知って、あいつが…Aが…何もしないわけがないだろ…」




そらるさんにそう言われ、一つの最悪な結末が頭をよぎる

それは俺らの予定にはないことだ

望んでないことだ

だけど…


彼女のことを少しでも考えたら、簡単に察しがついたことだった―――

入室→←衝撃



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橘 緋奈 - サクシャサン、ガンバッテクダサイ、コウシンタノシミニシテマス。応援してます!!(*´ω`*) (2020年2月25日 10時) (レス) id: c7e8b0e732 (このIDを非表示/違反報告)
Noel*26(プロフ) - サクシャー。ガンバッテー。コメ欄のノリに乗ってみました、更新頑張って下さい( ^ω^)ノシ (2020年2月24日 23時) (レス) id: 3a6dfc07f6 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - サクシャー、コウシンタノシミニシテルヨ。応援してます!! (2020年2月24日 21時) (レス) id: ea8e5cf766 (このIDを非表示/違反報告)
ふぃー - ガンバッテクダサイ、サクシャー。応援してます!! (2020年2月24日 18時) (レス) id: 37819c746e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:武蔵野 三歩止(ムサシノ ミホト) | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年1月31日 14時

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