希望の道… (ページ10)

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優太side

廉「あぁ、問題なかったで。」

「そっか。それならよかった。」

だいたい廉は”問題ない”って言う。まぁ、悪化してるわけじゃないから良かったんだけど、ここ最近調子がいい日が続いてるからちょっと怖いんだよね。

・

「お風呂どんどん入っちゃってよ～」

廉「じゃあ、俺入るわ。」

海「廉にぃ！久しぶりに一緒に入ろうよ。」

廉「いや無理無理。海人は紫耀にぃと入り。」

廉はそう言い残すと部屋を出て行った。ちょっと拗ねてる海人。ほんとに廉のこと大好きだよな～笑

・

紫「優にぃ、ちょっといい？」

「ん？どうした紫耀。」

紫耀がキッチンで後片付けをしている俺の隣にきて真剣な顔をしている。

紫「今日先生が俺だけ診察室に残して説明してきたんだけどさ。廉の心臓そろそろ身体の成長についていけなくなってるって。」

「え、でも最近調子いいよね？」

紫「そうなんだけど…近いうちにきちんと検査したいから入院してほしいって。」

「そっか。分かった。廉にちゃんと説明しないとだな…とりあえずありがとう。」

廉は小さい時から何度も手術をして入退院を繰り返してきた。病院にいい思い出があるわけがなくて入院となるとすごく嫌がる。

だからできるだけ家にいられるように病院の先生と俺たちでサポートをしてきた。

今回は検査入院だからそんなに長期にはならないと思うけど、どう説明したら納得してくれるだろうか。

・

廉のことを考えているともう兄弟達はお風呂から上がってリビングでくつろいでいた。

「海人と廉はそろそろ寝ろよ～」

2人は「おやすみ～」と言って2回に上がっていった。