33、星空 ページ34
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Aside
静かなこの空間に私とママの足音だけが聞こえる。
ザクザクと心地よい音が響いている。
｢ママ、ごめんね。｣
自然と出た言葉だった。ママは何か驚いたような顔をしたがすぐに笑顔になって｢大丈夫よ｣と言った。
手を繋ぐママの優しい体温が私の心に浸透していく。
ママも昔は優しい子供だったんだろうな。
こんな世界なんてなければ良かったのにな、なんて何回思ったことだろう。
だけど、思ったところで何も変わらないし、何も起こらない。
私の心が闇に飲まれていくような感覚がした。
｢ほら、見なさい。星が綺麗よ。｣
ずっと下ばかり見ていたのか、ママが上を指さした。
｢う…わぁ…｣
そこにはたくさんの星が広がっていた。満月も凄く綺麗に光っていた。
｢綺麗…｣
今までで見た中で1番綺麗な星空だった。
ママの方を見て｢みんなにも見せてあげたい！｣というと、｢私が帰ったらみんなに伝えてあげるわ。｣といってくれた。
そんなことを話していたらだんだんと古びた門が見えてきた。
だんだんと心臓が大きく脈打ってくる。
…彼はちゃんと見つけてくれるのだろうか。
｢もうすぐよ。｣
ママが少し寂しそうに私に笑いかける。
｢うん。｣
私はゆっくりと頷く。
今から前世の私の"息子"に会って食べられる。
あの日、"夢で見たはしゃいでいた鬼"だ。
すごい変な気分だ。おかしくて笑ってしまいそう。
ママの繋ぐ手が強くなり私は前を向いた。
さっきまで遠くにあったはずの門が目の前に来ていた。
もう？やっと？…どっちでもいいや。
私はゆっくりと目を閉じて深呼吸をする。
さぁ、久しぶりの再開といこうか。
…
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Rabbit book(プロフ) - 名無し36402号さん» 嬉しい！！（挨拶） (2019年8月28日 16時) (
レス) id: 5389d4eda8 (このIDを非表示/違反報告)
名無し36402号(プロフ) - 好き！！（挨拶） (2019年8月28日 16時) (レス) id: c75b9f4129 (このIDを非表示/違反報告)
Rabbit book(プロフ) - まる。さん» ありがとうございます！！凄く嬉しいです(T^T)これからも応援よろしくお願いします！！ (2019年8月10日 17時) (レス) id: 5389d4eda8 (このIDを非表示/違反報告)
まる。 - もー！泣いちゃったじゃないですか〜！最高でした。。。 (2019年8月7日 14時) (レス) id: 76c9882528 (このIDを非表示/違反報告)
Rabbit book(プロフ) - カイヤさん» そこには何があったのでしょうか…。楽しみにしてて下さりありがとうございます！ママ達の小説も凄く面白かったですよ！！両方感動しました！！クローネの話に出てくるあの人がすきです！笑これからもよろしくお願いします！ (2019年4月13日 20時) (レス) id: 5389d4eda8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ま る | 作成日時：2019年3月28日 20時
