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君の声だけで ♡ ページ3



(女の子の日のAちゃんのお話です🎀)



「しんどい……」

月に1回の女の子の日、その中でも年に1回あるかないかのペースで来るしんどい日。
普段はそれほどでもなくて違和感ぐらいで済んでいるから、仕事にもさほど影響はないのが幸いかもしれない。でもさぁ……しんどいものはしんどいわけで。

くそぅ、世の中不平等だ。男の子にもなにかあればいいのに、めっちゃイライラしてお腹やら腰やらが痛くてベッドから起き上がるのもしんどい日。

「あ〜、声ききたい……」

お互い忙しいのと時差のせいで、基本的にはメッセージのやり取りしかしない。電話はたまにちょっとだけ。まぁ向こうが野球してる以外寝てるみたいな生活してる以上、仕方ないんだけど。私も普段はそれで問題ないんだけど。

ただ、こういう時は無性に声が聞きたくなる。人肌恋しいってことなのかな。
ベストは電話だけど……あぁ、もう最悪ボイスメッセージでもいいな。それを無限ループしてたら耐える気がする。

「うぅ……我慢できない……」

いいかな、ちょっとくらいは翔平くんに頼ってもいいかな。依存はよくないけど……ちょっと頼るだけだし。そう、うん、別にすぐかけて、って言ってるわけじゃないし。
そうやって自分に言い訳を重ねながら、枕元のスマホを引き寄せた。



翔平くん
もしよかったら、電話ちょうだい

大谷翔平どうしたの、Aさん
大谷翔平なにかあったの?
大谷翔平帰ったらすぐかけるから、ちょっと待ってて



「あ、向こうちょうど試合終わりだ……」

そんなことも確認せずに連絡していたなんて。こっちが月曜の休みだからって、勝手に向こうも休みかな、なんて考えてた。駄目だな、そんなこともチェックせずに連絡しちゃった。本当に頭が回ってないのかも。

迷惑かけちゃったなっていう少しの罪悪感と、疲れてるのにこっちを気にかけてくれることへの嬉しさと。あぁもう、こんなので嬉しくなっちゃいけないのに。



翔平くんの声が聞きたくて
忙しかったら、別にいいんだけど

大谷翔平分かった
大谷翔平俺もAさんと話したいから嬉しい
大谷翔平あと10分くらいかな

ありがとう




ーーーーー

あと2話くらい続きます!

. ♡→←. ♡



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作品ジャンル:恋愛
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作者名:haru | 作成日時:2023年5月3日 0時

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