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ある日俺らは聞いてみた
岩「お前の中での“本質”って何だ？」
『その人そのもの』
及「それはわかるけど、
じゃあどうすればそれが見えるの？
本質を見抜くって何？」
その答えが理解できるかわからないけど質問した。
『話しかけるんだよ。
その人から出てくる言葉はその人自身。
つまり本質。
でもそれは偽りかもしれない。ただの仮面かもしれない。
だから、その人の言葉とか声色、表情、全てから感じ取るようにする。その人に向き合ってあげる。
向き合うことができれば、本質は見抜けると思うよ。』
『……でもね、気付いたんだ。本質は見抜けないって。
私は私自身のことしかわからない。
その人そのものをみようとして向き合おうとしても、その人が向き合おうとしてくれない限り向き“合う”ことはできない。
お互いがお互いに向き合わなきゃ、駄目なんだよ………二人みたいに。』
岩「………俺ら？」
『うん。二人はずっと一緒にいるし、お互いのこと何でも言い合える関係性。
“本質を見抜く” なんて難しい言い方はしなくても
換言すれば
“本音を言い合って向き合う” ってことかな』
及「本音を……言い合って」
岩「……向き合う」
『………今のでわかってくれたかな。
本質を見抜くことは難しい。一人じゃできないから。
でも、自分もその人から目を背けてしまったら本質は絶対見抜けない。向き合おうとしなきゃだめなの。
本音を語って向き合えば、そこにいるのはあなた自身。
偽りも仮面も何もない、あなたそのものがそこにいる。
……二人ならそういう相手がいるからわかるはず。
友達全員なんて言わない。全員としようとしたら苦しくなっちゃうから。
関わりたいと思う人だけでいい。
大切にしたいと思う人だけでいい。
そういう人のことは “ちゃんと見て” あげて。
この人はこうだからって決めつけるんじゃなくて “中身” を見てあげて。
外見とか、たった一瞬の出来事だけを見て決めつけるんじゃなくて “その人そのもの” を見てあげて。』
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作者名：チェコに行きたいq | 作成日時：2018年2月27日 22時
