亮side ページ21
章ちゃんとAは撮影に行った。
さっき章ちゃんに言われたみたいに動いてみる。
錦「なぁ、大倉」
大倉はちょっとビクッってなってから「なに？」っていつもみたいに答えた。
何でそんなにビクビクしてんのやろ？
錦「俺らさ、どんな感じで撮影するか決めへん？」
大「えっ？ 今まで決めてこおへんかったやん」
錦「いや、まぁ、そうなんやけどさ…」
「今回って、前と後ろで一気に雰囲気変わるやん？」
「やからそれにちゃんと対応できるように決めといたほうがいいんちゃうかなぁって思って」
大「ふぅん…。 そっか…」
無理やりすぎたかな？ でも、いい口実なんてとっさには思いつかへんよ…。
大「なら、どうする？」
錦「えっ？」
大「えっ？ 決めるんじゃないの？」
錦「あっ、うん。 決める…」
大「でも、どうやって決めんの？」
「俺、こんなんやった事ないからわからへん」
錦「おん。 えっとな、とりあえずは章ちゃんとAの撮影の様子を見てみよっかなぁ…って思ってるんやけど」
大「そっか。 じゃぁ、見にいこか」
そう言って大倉は椅子から立ち上がった。
俺はあまりにも簡単にいった事にビックリで立ち上がった大倉を見上げてた。
大「あれ？ 行かへんの？」
すっごい不思議そうに俺を見下ろす大倉。
錦「ごめんごめん。 いこか」
大倉と一緒にカメラ横に向かう。
章ちゃんとAは黒い衣装を着てめっちゃキメ顔してた。
やっぱ章ちゃんってかっこいいなぁ…。
普段からはあまり想像できひんくらいの色気とかっこよさを持つ顔に俺は見とれてた。
隣にめっちゃ不安そうな、悲しそうな顔してるやつがおるとは知らずに。
大「なぁ、俺らもあんな感じにするん？」
錦「うん。 でも、まったくおんなじのやと面白くないからなぁ…」
突然大倉に話しかけられてちょっとビックリしたけどそれらしい事は言えたと思う。 多分…。
大「ならどんな感じにする？」
「体、めっちゃ密着させる？」
錦「/// そんなん恥ずかしいやん！」
大「いや、そんなに恥ずかしがらんでもいいやん笑」
大倉、突然へんな事言わんといてや…。
錦「後で決めよ！ 今は二人の撮影をしっかり見よ！」
大倉が変なこと言うから、頭の回転STOPしてもうた…。
大倉と体密着させて撮影してるのを想像しちゃう。
ほんまにそんなんできたらいいねんけどなぁ…。
そんなん言うてる間に章ちゃんとAの撮影、いったん終わってもうた。
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作者名：らら | 作成日時：2018年7月31日 19時
