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You side
迎えてしまった朝、隣に暖かさはない
結局ソクミナは帰ってこなかった
【今日は家に帰れないや】
【ビジネスホテルに泊まるよ】
【俺がいなくてもちゃんと寝てるんだよ】
【おやすみ】
数十分おきに送られていたメッセージ
それを見るときっとソクミナも既読がつかないか見ながら連絡をしていたんだと感じとても申し訳なく思った
仕事かわかんないけどその間でも私を考える時間があって連絡できる時間があったと思うと少し安心できる気がする
けど朝帰りなのはよろしくないよソクミナ
どこに泊まるかちゃんと言ってくれたのはいいけど
それが本当なのかも文だけじゃわかんないよね
天気の良い休日でも気分が上がらない日はあるもんだ
【ごめんね。寝てた】
【いつぐらいに帰って来れそう?】
何時間も前に送られてきたソクミナからのメッセージに返信をした
思ったより早く返信が来て
ソクミナ【昼頃には戻れるよ】
ソクミナ【今そっちに向かってるよ。移動が長いもんで】
ソクミナはかなり遠いところまで行ってたみたいだ
【わかったよ、移動中にごめんね】
【気を付けて帰ってきてね】
ソクミナ【待っててね、愛してるよ】
その言葉が送られてきただけで少しホッとした気持ちになれる
文字じゃなくて声で伝えてほしいな
早く戻ってきてね
天気がいいのに外に出ないのもなんだか勿体無い気がして軽くワンピースを着て外に出た
??「あらそこのおねぇちゃん、綺麗なワンピースを着ているわね」
私は歩道を歩いていたらおばあちゃんに話しかけられた
『私ですか?ありがとうございます☺️』
おばあちゃん「私の店に一つよって行かないかい?」
『あ、ぜひ!いきましょ』
特に行きたいところもなかったし何よりその優しそうな笑顔を壊したくなかった
扉を開けて店に入るとたくさんの香りに包まれた
『わぁ、花屋さんをやっていらっしゃるんですね?』
おばあちゃん「そうなのよ、あなたには花がよく似合うわね」
『本当ですか?なんか私に似合いそうなお花とかありますか?』
偶然にも今日のワンピースも紫色の花だった
おばあちゃん「そうね、今も着ている藤という花がいいわね」
『これですか?』
「そう、とても似合っているわ、貰っていきなさい」
道端で出会ったおばあちゃんから花をもらっちゃいました
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作者名:みかん | 作成日時:2024年3月26日 0時