思いの伝え方【SVT(95's,96's)】ー短編集ー (ページ3)

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You side

「Aちゃん、どう？行けそう？」

『あ、はい！今ちょうど片付け終わったんで行けます！』

渡したい物はもう既にトートバックの中にある

スンチョルさんと社内を歩いて駐車場に来た

『…スンチョルさんの車で行くんですか？』

スンチョルさんの車で行ったらスンチョルさんお酒飲めないじゃん…

「帰りはちゃんと代行を呼ぶよ。心配しないで」

『…わかりました。スンチョルさん飲まないのか不思議でした…』

「俺から誘ったのに笑」

その上がった目尻に口角に私は毎度心を打たれてしまう

「あと、今日いつも以上にいい香りがするねAちゃん」

『ほんとですか？特に心当たりないんですが…』

「なんだろ、すごく呑まれそうな匂いがする」

『どんな匂いかよくわかりませんが…』

「まぁいい香りってことだよ」

『ありがとうございます』

ー

居酒屋の個室に入ってお互いに飲み進めていた時

『スンチョルさん、私スンチョルさんに渡したいものがあるんです』

「ん？何？俺にくれるの？」

すごく目がキラキラしている

そんなに期待しないでほしんだけどな笑

『はい』

「なになに？」

私はトートバックから物を取り出して渡した

『これなんですけど、』

｢わぁお｣

『意味がしっかりあって…』

「口からは言えない？」

『そうですね…恥ずかしいです…』

「じゃあ調べていい？」

『はい、ぜひ』

携帯で意味を調べるスンチョルさん

その間の私は心臓が飛び出そうなほどバクバクだった

「‘’私を思って‘’？」

『…はい…スンチョルさん…わたs』

「やっと言ってくれたね」

『…え？』

話を遮ったスンチョルさん

「ずっと待ってたんだよ。Aちゃんが僕のために仕事を頑張っていたのもいろんな人の助けをしていたのも分かっていたよ」

『スンチョルさん…』

「俺だって好きじゃない女の子の家で寝れるわけないでしょ？」

『っ…』

「A」

初めてスンチョルさんの呼び捨てを聞いた

「好きです。俺の彼女になってください」

この上ない幸せだ

『もちろんですっ』