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S5 ページ6

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[とある美術館の屋上にて]



「やっと来てくれましたね、Aお嬢様」


「今日は満月だったので。私は案外ロマンチストなんですよ?」




銃を片手に、ニヤリと笑いながらそう告げる


銃口を向けられても全く動じない彼、怪盗キッドは、白い衣装を身に纏って微笑んでいる



そんなキッドは、私と同様にトランプ銃を私に向けている。



「どうして私が貴方に構うのか、分かる?」


「...私に恋をしているから、でしょうか」


「ぴんぽーん。」



ふざけてそう言うと、キッドは一瞬固まり、すぐに笑い始めた



「ふふ、...それは嬉しいですね。両思いじゃないですか」


「...へえ」




少しずつ距離を縮めてくるキッドに比例して、私も屋上の端へと後ずさる



彼に会うのは、確か6回目だ。



「本当に貴方が私のことを好きなのかは置いといて」


「置いとくんかい、」


「俺はAのこと好きだよ」





彼の本性


黒羽快斗




どうして私に本性を出してくれるのか。私が調べたとはいえ、そんな簡単に怪盗が素顔を認めるものなのか。


それとも__心を開いてくれているのか。




「今どきの男子高校生ってみんな口説き上手ね」


「...みんな?」




少し怪訝な顔をしたキッドは、トランプ銃を肩に置いた


それを見て私も銃を内ポケットに仕舞う




「世は高校生じゃ〜」



脳裏に浮かぶのは、


工藤新一、服部平次




「何言ってんだ?」



ポーカーフェイスの彼らしからぬ顔を見せたキッドは、すぐに気を取り直し、



「Aお嬢様。そろそろお迎えですよ?」


「私の?それとも貴方の?」


「どちらもですが、私はお迎えなど必要な、」



バンッ



キッドが喋っている途中、大きな音を立てて屋上の扉が開いた



_そこには



「Aを返してもらおうか、こそどろさんよぉ」


「ふっ...遅かったな、名探偵」




小さな名探偵が息を切らして立っていた





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莉奈 - 更新頑張ってください。楽しみに待ってます。応援してます。 (2018年10月24日 2時) (レス) id: 59f256afe6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Sapu | 作成日時:2018年6月3日 18時

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