30.もう諦める ページ30
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「サイテー…」
渡辺「よしよし、ごめんね」
ごめんねって言うなら今すぐ車出せよ!って怒鳴りたいくらいだけどぐっと堪える。頭を撫でてくる渡辺の手を振り払おうとすると、逆に手を絡められた。手つきがやらしい。
「やめ、」
渡辺「ここでしちゃう?それとも中入る?」
「世界一嫌な二択ですね」
渡辺「俺はどっちでもいいよ」
「帰ります」
ドアを開けようとしたら握られた手を強く引かれて、気づいたら渡辺の顔が目の前にある
渡辺「逃げれると思ってる?(笑)」
「思ってます。殴っていいですか?」
渡辺「担当タレント殴るの?」
至近距離の塩顔がニヤニヤ笑ってる。だったらその担当タレントがマネージャー襲うなや。
渡辺「まぁ、無断駐車良くねぇから入るか」
「渡辺のクソ野郎…」
渡辺「お前覚えとけよ」
運転席から降りて助手席に回りドアを開けて「ん」って手を差し出してくる
その紳士さに今は全然キュンと来ない
手を繋いだまま受付で色々済ませてる渡辺の横顔を見て、なんかもういいや、って諦めた
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エレベーターに乗って廊下を歩き着いたところはかなり高そうな部屋だった
「私払いたくないんですけど」
渡辺「いいよ、俺が連れてきたし」
そこの配慮はあるのね。ぼーっと部屋を見回してると、やっぱり“そういう“ホテルなだけあって色々用意されてる
しかも浴槽がベッドの目の前にあるなんて。どんなだよ。
渡辺「えっろ」
「自分が選んだんでしょ…」
渡辺は上着を脱いでソファに放ると、私の上着を脱がせる
渡辺「抵抗しねぇの?」
「するだけ無駄でしょ…」
渡辺「分かってんじゃん(笑)」
鎖骨に渡辺の唇がちゅっと触れたと思ったら、痛いくらい吸われる
ピクっと体を動かすと、私を上目遣いに見上げてくる
渡辺「ちょっと反応した」
「そんな吸わなくても、」
渡辺「こんくらいが一番綺麗につくんだよ」
愛おしそうな目でシルシがついた鎖骨をなぞってる
その渡辺をなんだか直視出来なくて、顔を逸らすと手で戻されて、目が合う
渡辺「…照れてんの?」
「違います」
渡辺「じゃあ俺の目見てよ」
私の瞳は多分、ゆらゆら揺れてる
渡辺「泣いたってだーめ。そそるだけだって」
別に泣いてないけどそう見えたらしい。悪影響だ
もう一生黙っててやる、と唇を噛んだ時、後ろで手首をまとめられて何かで縛られた
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ゆり組の虹色ジャス民(プロフ) - めっちゃ面白いです! 続きが気になりました!更新頑張ってください!これからの展開とかが考えるとドキドキします! (2021年2月8日 8時) (レス) id: 544b7ce66d (このIDを非表示/違反報告)
香澄(プロフ) - めーっちゃ面白いです!応援してます!! (2020年12月29日 0時) (レス) id: d40e6fe646 (このIDを非表示/違反報告)
まりん - とっても続きを楽しみにしていました。更新ありがとうございます。今後の展開も楽しみにしています。 (2020年5月8日 19時) (レス) id: f071218485 (このIDを非表示/違反報告)
あいばーる。(プロフ) - B.A.D.寄りの虹色ジャス民さん» めちゃめちゃ嬉しいです、、!!(><)頑張ります!ありがとうございます! (2020年4月27日 0時) (レス) id: 5b4c9258d8 (このIDを非表示/違反報告)
あいばーる。(プロフ) - まりんさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!いつもお待たせしてしまって申し訳ないです(><)頑張ります!ありがとうございます(><)! (2020年4月27日 0時) (レス) id: 5b4c9258d8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あいばーる。 | 作成日時:2020年3月24日 18時