主人公のお話：その１−２ ページ13
登下校に変な視線を感じるようになっただけじゃない。
ぼろぼろになったシューズを外の玄関に置いていたら、次の日消えていた。お母さんもお父さんも「知らない」という。ごみ置き場からシューズの距離は、明らかに遠かった。
給食で配られた牛乳を飲みきった後、余った牛乳をじゃんけんで手に入れた。るんるん気分で自分の席に戻ると、ストローが抜き取られていた。
周りの席の人に聞くと、「知らない」という。新しいものが合ったので平気だったが、気にかかった。
別の日には、学校に持ってきていたかばんに明らかに女子のものの髪が、明らかにわざとらしく結んであった。
捨てた。
これもまだ一部だ。他にもさまざまな事があった。
不気味ではあったが、親に伝える必要もなくスルーしていた。
そして、決定的なことが起きた。
その日も謎の視線を受けつつ帰っていると、ふと教室に明日提出のプリントを忘れている事に気がついた。
やばい、と思って後ろを振り返ると、その視線の主と目が合った。
例の、告白してきた子だった。
思ったよりすぐ真後ろにいたので、思わず「うわあああああああっ！！」と叫びながら殴ってしまった。ま、腕の辺りだけど。
その事に仰天したのか、彼女はへこへこと謝りながら、全てを話した。
シューズを盗んだのは自分である事。住所を突き止めたのは友達の連絡網から暴いたらしい。恐ろしい。
牛乳のストローを盗ったのも彼女だった。女子のドンであることをいいことに、周りの席のクラスメートに睨みを効かせたのだとか。
髪をかばんに結んでいたのも彼女だった。自分の分身が俺についているようで嬉しかったらしい。
引いた。
そんな事があって俺は、そういう類の女子には辛く当たるように接してきた。自分の気持ちにもある程度正直になれるから、ストレスもたまらないし。
口が悪くなったのは代償だ。心の中とかで結構言ってたし。まあ、実際に言ったら傷つくどころじゃないだろうし。
って言ったら、「だからお前は甘いんだよ」って龍哉に笑われたけど。
でも、後悔はしていない。
これからも多くの女子が俺に言い寄るだろうし。
「なあ龍哉」
「おはよ。何？Aから話しかけるなんて珍しくね？」
「今日懐かしい夢見た」
「ふーん？いつの？」
「小学の頃。相変わらずお前の笑いのツボは浅いよなー」
「え？何それ？ディスってる？朝から早々に俺ディスられてる感じ？」
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーアイテム
革ベルト
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 956人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「男主」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
雲雀 - あさん» え待ってそれめっちゃ分かる！性格ブスなのやっぱ主人公の方だよな (2020年11月11日 16時) (
レス) id: 327b6bf4ac (このIDを非表示/違反報告)
ういうい - あさん» え、かっこいい (2020年4月26日 11時) (レス) id: 8abbe0d599 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 主人公が1番性格ブス (2020年4月9日 6時) (レス) id: 7e8e5bbf74 (このIDを非表示/違反報告)
飴依存症*サブ - 本垢で描くわ。面白いです！これからも頑張ってください！ (2019年8月29日 17時) (レス) id: f4baf2db87 (このIDを非表示/違反報告)
ｌｋwisterven - イケメンはうちのクラスにもいるらしいけどうちの女子(俺も)ハキャーキャー言わないから楽だよ★マジ★ (2019年8月2日 13時) (レス) id: a124146768 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：むく＠初心者 | 作成日時：2016年8月14日 18時
