自慢系女子：その１−２ ページ11
「君さ、作った事ないでしょ、ムース」
「えっ！？何でそんな事言うのAクン！？」
「まず第一に、ゼラチンの入れるタイミングね、遅すぎる。」
「え…？ううん、ブス子ので合ってるよぉ？あ、そっか！Aクン、男の子だもんね！知らないもんねー」
いや、勝手に決め付けんなよ。
俺の表情にそのセリフが移っていたのか、隣に座る龍哉が笑いを堪えていた。ざけんな、コントじゃねえよ。
「それと、苺のつぶし方。そんなんじゃ全然ムースにならない。だまになって残って後味悪い」
「えっとぉ…Aクン？本当の作り方はね、そうじゃなくて…。」
おいおい、レシピそのものを変えてまで自分を貫き通すのかよ！？逆に恐ろしいなコイツ！
「なあ」
「えっ…なあに、Aクン…？」
「俺、前ムース作った事あるんだけど」
「えっ！？」
俺はおもむろにスマホを持ち出し、アルバムを選択して何回かフリックした。おっと、あったあった。
「前俺が作ったムース。丁度いいことにブス子さんが言ってた苺のムースなんだよねー」
龍哉の態度を責めながらも、ブス子の顔色の変化は笑えた。ので、もの凄く笑いを堪えつつ見せる。笑いを堪えているせいか、手が震える。
「そ、それっ！買ったんじゃないの！？ほら、そこのケーキ屋さんのカップじゃん！？」
ふむ、その観察眼は認めてやろう。けど…
「駅前のケーキ屋さんの事？悪いけど、あそこ苺のムースは取り扱ってないよ。あるのはカフェオレ・ムースだけ」
「！！じゃ、じゃあ、お母さんが作ったとか…」
そのせりふを聞いた俺は、次の写真へフリックした。
「これ、龍哉のうちで作ったときの。ほら」
そこには、龍哉と写る俺の料理をする姿。いわゆる自撮り？だ。
「龍哉が１人暮らしなのは知ってるよね？」
うっ…と彼女はセリフを詰まらせた。そこにようやく、龍哉が話し出す。
「…俺、１人暮らしなんだけど。俺の親が作れるわけないよ」
「…い、いやああああああっ！！！」
彼女は流石に恥ずかしかったようで、周りの反応も気にせず、素早く走って逃げていった。
「…あー助かった！！やっぱAに言ってもらうとスカッとすんな！！」
「お前な…あ、ここのパフェおごりで」
「ぐっ…１０００円以内で頼む…」
「あ、すみませーん、このＤＸ苺特盛りパフェ一つ」
「ナチュラルに１５００円の頼むんじゃねえよ！！」
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雲雀 - あさん» え待ってそれめっちゃ分かる！性格ブスなのやっぱ主人公の方だよな (2020年11月11日 16時) (
レス) id: 327b6bf4ac (このIDを非表示/違反報告)
ういうい - あさん» え、かっこいい (2020年4月26日 11時) (レス) id: 8abbe0d599 (このIDを非表示/違反報告)
あ - 主人公が1番性格ブス (2020年4月9日 6時) (レス) id: 7e8e5bbf74 (このIDを非表示/違反報告)
飴依存症*サブ - 本垢で描くわ。面白いです！これからも頑張ってください！ (2019年8月29日 17時) (レス) id: f4baf2db87 (このIDを非表示/違反報告)
ｌｋwisterven - イケメンはうちのクラスにもいるらしいけどうちの女子(俺も)ハキャーキャー言わないから楽だよ★マジ★ (2019年8月2日 13時) (レス) id: a124146768 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むく＠初心者 | 作成日時：2016年8月14日 18時
