【呪術廻戦】最強２人が小さくなった【五条悟】

６話 ページ10

『鳩尾』


｢顔｣


｢いや、殴る箇所の話ではなく｣



え、殴る以外なくない？
気が済むまで殴り続けるわ。
それが悟だろうが傑だろうが硝子だろうが。


呪術師はそういうものである。


例えつい昨日まで仲間だったとしても、
次の日その人物が呪詛師にでもなれば
躊躇わずに殺さなくてはならない。

学生だろうが、教師だろうが同じ事。


『そうしなきゃいけないんだよ。嫌なら裏切らないこと、裏切られないようにすること。…まあ、辛い気持ちは分かるけどね。』


任務に感情は必要ない。
任務時の同情は己を死に招く。


『…傑は１回堕ちかけてるけど』


｢言わないでよ、A｣


｢えっ！？｣


｢はっ！？｣


｢明太子！？｣


もうずっと昔の話だ。

傑はその一件以来、
非呪術師を猿と呼ぶようになったし、
一般人の間でひっそりと
｢猿の会｣なるものが発足されたのも知ってる。
人気アイドルかな、傑は。

なんにせよ、人間にとって最重要なのは
今(・)で、その時が来たら
感情を押し殺すしかない。

殺せるだけの覚悟を常に持てとは、
流石に生徒には言えないよね。





そんな中、傑のスマホから着信音が響く。


(私視点では)小さな指を器用に使って
傑はスマホを立ち上げた。


｢…悟？｣


その言葉から通話相手が
悟だと言うことが分かる。

赤ちゃんの悟がスマホで通話…
みたい…すごくみたい、その絵面。

他の人に見せられないのが残念だ。



｢A？隣に居るけど…え、良いけど、Aは嫌がると思うよ？分かってるとは思うけど…。｣


会話内容も気になる。

私が嫌がることってなんだ。
私が嫌がるって、
自分で言うのもアレだけど相当だよ？

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