eighth 7 ページ46
『硝子…お願い、動揺せずに聞いて。悟さんが、猫になった。しかもそのあと、猫から人になった。』
「知ってる」
結界の外で出会った硝子にそう言えば、
あっさりとそう返されてしまう。
その反応で「あ、こいつ知ってて黙ってたな」と推測する。
でもそんなことは気にならないくらい
今の私は上機嫌だった。
人間に戻った悟さんは同じく上機嫌で
私をバックハグして離れない。
頭に生えた猫耳と、腰から生える尻尾は…
間違いなく幻覚である。
触っても勿論なにもない。
『…そんな術式あるんだね!知らなかった』
「悪いけど悟のそれは術式じゃない」
『さっきから感動で膝がガタガタしてるの。ううん、膝だけじゃなくて全身が震えて、視界が歪んでるし、心拍数上がってるし…あ、もしかして、これが噂の恋ってやつ…??』
「それはまごう事なき恐怖だよ。純然たる恐怖。もしくは喜びだわ。」
呪術師界で“最強”と称され、
誰もが恐れる五条悟にバックハグされながら
正気を保っていられる1級呪術師は
一体どれ程いるだろうか。
「…ねえ、A」
悟さんは私の耳元で
色気たっぷりの声でそう囁く。
『耳元で囁かないで下さい。適切な距離で存分に囁いて下さい。ニャーでも可。』
「正気?さりげなく自分の要望を伝えてくる辺り正気だとは思うけど。」
最近酷いよ硝子。
もちろん自覚はある。でも口が勝手に…。
ああ、これが深夜テンションと
言う奴だろうか。
『1から教えて下さい。何があったのか、私がどんな最強を預かっていたのか…あ、やっぱやめましょう。』
「よく分かってんじゃねぇか」
「僕…俺が言えることはただ1つ。俺が恋愛的な意味でAを好きになっちゃったこと。そして、本気で落とそうと思っていること。覚悟しておいてね。」
『2つ…ですね!』
何一つ状況説明になってないことは
まあ気にしない。
そんな物よりも何よりも、
猫になれるという現実の方がずっと重要だ。
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白揚羽(プロフ) - きゃーぽんさん» 最期までお付き合いいただけて感謝感激です!ギャグも少し心配だったのですが、そう言って貰えるととても安心します…(笑)改めまして、本当にありがとうございました! (2021年2月17日 18時) (レス) id: 400d2ea662 (このIDを非表示/違反報告)
白揚羽(プロフ) - もんて、さん» 反応が遅れてしまいすみません…!最期までお付き合いいただきありがとうございました!そうやって褒めていただけるととても嬉しいです…!改めて、ありがとうございました♪ (2021年2月17日 18時) (レス) id: 400d2ea662 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 完結おめでとうございます!とっても面白かったです!お疲れ様でした (2021年2月17日 1時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
もんて、(プロフ) - 完結おめでとうございます!!臨場感あふれる情景描写や、センスあるギャグが面白くて一気に読んでしまいました!とても面白かったです!お疲れ様でした! (2021年2月5日 0時) (レス) id: 8402b0d99c (このIDを非表示/違反報告)
白揚羽(プロフ) - れんさん» コメントありがとうございます!これからラストスパートとなっていくので…ね?(笑)更新頑張ります! (2021年1月25日 21時) (レス) id: 400d2ea662 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:白揚羽 | 作成日時:2021年1月14日 19時