【呪術廻戦】ねこ五条先生といっしょ！２【五条悟】

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手を取ると
大きな手のひらが
握り返してくる。
これが男女の差か…。

男性なのにすべすべとした細い、
けれどしっかりとした手で羨ましくなる。

主武器が弓である以上、
また職業が戦闘職である以上、
手を怪我するのは否めない。

いいなぁ…なんか特別な
ハンドクリームでも使っているのだろうか。


思わず五条悟さんの冷たい手を
きゅ、と握ると五条悟さんは身動ぎをする。


『え、どうかしました？』


｢いや！なんでも無いよ！呼び方が…その、フルネームじゃなくて普通に呼んで欲しいかな。フルネームはちょっと恋人らしくはないかな、と。｣


この、それって恋人じゃないよね
理論どうにかして欲しい。
何故か唐突に苛立ちと共に
そんな言葉がぱっと浮かぶ。

恐らく振り回されている
この現状が嫌なんだろうな、私は。

というかハードルが高いんだよ。
下げろ。むしろ埋まってくれ。
恋愛経験赤ちゃんの私に期待するな。
…うーん、失礼かな、こんなことを考えるのは。

このままだともっと
相手のペースに引き摺られっぱなしになる。
それは不本意…いや、性に合わない。
“狩人”は振り回す人間なのだ。
行動の主導権を握られてはたまらない。


｢ね？五条さー…｣


『悟さん、で良いでしょうか？』


よくよく考えてみよう。
最強とのコネクションだぞ？？
めっちゃ貴重じゃん。
たぶん今後も必要になる。
もう下手に出る必要なくない？
つまり、恋人っぽくしてれば良いんでしょ？


『さあ行きましょう！』


｢え、は…積極的になったね…？？｣


『いえいえ、ご要望通り“恋人らしく”振る舞ってるだけですので』


私は振り返らない。
…恋人ごっこを楽しんだって良いでしょう？

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