seventh ６ ページ30
｢なんの脈略もない話だけどさ…聞いてくれる？僕の話を。｣
そう切り出して
それはひとりでに語り出した。
｢君も知っているとは思うけど、呪術師から呪霊は生まれない…その代わり、呪術師は呪霊が見えるし、呪術を使える。｣
くるりと踊るように
その場を歩き回りながら口々にそう話す。
私はそれを黙って聞いて居た。
｢一般人の負の感情が呪霊となる。これを呪術師に当てはめると、呪術師と呪術に置き換えられる。呪術師は呪術を使う、つまり誰か、もしくは何かを呪ってるってわけ｣
浮かれたような、愉しそうな、
それはそれは大きな声で、話す。
ぱちぱちと薪の爆ぜる音、彼の足音、
そしてテレビの砂嵐の音が響く中、
私はじっと動かず沈黙を貫き通す。
静かに、それを見つめた。
｢一般人から呪霊が生まれるようにまた、僕達も誰かを呪っている。…ああ、こんな諺もあったね？｣
｢人を呪わば穴二つ｣
｢君は呪術師だから少なからずとも
くるくると歩いていた彼は、
私の座るソファーの前まで来ると
演技がかったような仕草で跪いた。
｢君は、僕と一緒に堕ちてくれる？その穴の中へ｣
薄暗い部屋だからか
その降り積もったように白い髪も、
ビー球のように透き通った青い瞳も、
どうしようもなくくすんで見える。
その瞳に浮かんだ狂気すら、
薄れて見えるほど。
ー、人はそれを紛い物と呼ぶだろう。
『人を呪わば穴二つ…ああ、そうですね…』
『なら、てめぇが両方堕ちれば良い』
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白揚羽(プロフ) - きゃーぽんさん» 最期までお付き合いいただけて感謝感激です！ギャグも少し心配だったのですが、そう言って貰えるととても安心します…(笑)改めまして、本当にありがとうございました！ (2021年2月17日 18時) (
レス) id: 400d2ea662 (このIDを非表示/違反報告)
白揚羽(プロフ) - もんて、さん» 反応が遅れてしまいすみません…！最期までお付き合いいただきありがとうございました！そうやって褒めていただけるととても嬉しいです…！改めて、ありがとうございました♪ (2021年2月17日 18時) (レス) id: 400d2ea662 (このIDを非表示/違反報告)
きゃーぽん(プロフ) - 完結おめでとうございます！とっても面白かったです！お疲れ様でした (2021年2月17日 1時) (レス) id: 0aee990b2e (このIDを非表示/違反報告)
もんて、(プロフ) - 完結おめでとうございます！！臨場感あふれる情景描写や、センスあるギャグが面白くて一気に読んでしまいました！とても面白かったです！お疲れ様でした！ (2021年2月5日 0時) (レス) id: 8402b0d99c (このIDを非表示/違反報告)
白揚羽(プロフ) - れんさん» コメントありがとうございます！これからラストスパートとなっていくので…ね？(笑)更新頑張ります！ (2021年1月25日 21時) (レス) id: 400d2ea662 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白揚羽 | 作成日時：2021年1月14日 19時
