【呪術廻戦】家入ちゃんの怠惰な日常【乙骨憂太】

１６話 ページ17

｢わっ！？｣



雷、ほんとに苦手なの。


子供みたいって思ったでしょ？

あたりまえじゃん、私、
ほんとの幼気な幼女なんだから。



何が怖いって…雷が落ちたら停電とかするじゃん。

あれ、ほんとに駄目。
１人で居るとビビりまくって
泣き散らかしてやりたくなるくらいに駄目。



駄目ったら駄目なの！！

人間には１つくらいよく分かんないけど
苦手な物ってあるでしょ！！



『むりむりむり…』


｢無理って…ああ、雷？｣



合点がいったような声をあげる憂太くん。


そのまま私の体をひょいと持ち上げて
自分の膝の上に乗せた。



｢雷、怖いの？｣


『怖いとかもはやそういうレベルじゃない』



きっとこの怖さは
怖くない人間には伝わらない(絶望)






『…布瑠部由良由良』


｢Aちゃん、それ駄目なやつ！！僕、なんかよく分かんないけど駄目なやつだと思う！！｣





気がついてたら口にしてた。


ほんと…ほんと駄目、もう無理…。


憂太くんの手が私の耳を塞ぐ。
部屋に響いていた雷が遠ざかっていった。



｢ほら…怖くない、怖くない｣



そのままぎゅーっと抱きしめられる。



どくん、どくん、と鳴る鼓動に酷く安心した。



『ゆー…た…くん、ほそ…い』


｢細くないよ…普通だよ｣



ゆっくりと、ゆっくりと、
暗いところに堕ちていく。


でも、憂太くんが側にいてくれたから、
あんまり怖くなかった。









｢…相(・)変(・)わ(・)ら(・)ず(・)雷が苦手なんだね｣

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