【宮侑】後輩に弱みを握られた【北信介】

episode16 ページ16

「侑、どこ行くつもりや。」
















宮くんが分かりやすく驚いた顔をする。









(え、北さんに言ってへんの？)



(うん、言うの忘れてた)









アイコンタクトで会話をすると、宮くんが何を思いついたのか、口を開いた。

















































「Aさんが、どうしても俺のバレーの応援に来たいらしいんですわ」





























・・・。































『…は！？』



















「せやから体育館まで一緒に行こう思うて、ここまで迎えに来ました。な？Aさん？」





『はぁぁ！？』
















この間もじっと腕を組んで私達のことを真顔で見てくる北くん。







真面目に受け止められる前に訂正しないと……！！！

























『ま、待って！？違うからね！？違うから聞いて、北くん！！私がバレー好きって話したら宮くんが部活見に来ないかって誘って来たの！！別に宮くんを見に行くとか、特別に宮くんを応援するとかいう気は全くなくて……！！』









それはそれで酷いなぁ、と横で笑ってる宮くん。




後で絶対しばく……

















































「……部活見に来るんやったら、かまへんよ」











九条は練習の邪魔するような人やないしな、と付け加える。















『ほんと…？ありがとう……！

めっちゃ静かに応援する！！』









「別に静かやなくてもええけどな」













もっと早う言えや。とか言われるかと思ってたから、意外とあっさり許可が降りてほっとした。
















これで堂々と北くんの部活姿を見に行くことが出来る。


































「…………ほんま、いつの間にか仲良しやな」




















はぁ、とため息をつく北くん。








……その感情が嫉妬だったらいいのに、なんて。

episode17→←episode15

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す