【宮侑】後輩に恋路を邪魔される【北信介】

episode6 ページ7

期末テスト初日



その日の試験全てを受け終わると、教室に飛び込んできたのは他でもない双子だった。




息を切らしながらキラキラと目を輝かせる双子は、ガッツポーズをして言った。














「「今日は絶対に全部赤点回避した！！」」









おぉーと周りから歓声と拍手が巻き起こる。









学年問わず有名なこの双子の噂は広まるのが速いもので、「インハイに出るか出られないかは期末テスト次第！」という噂も既に学校中に広まっていた。



















実際、私もそれを聞いて一安心した。














『そうかそうか、今日はとりあえず赤点の心配は無さそうか。それは良かった。

よし、それじゃあ_______』









荷物を鞄に詰めて、席を立つ私と北くん。



























……このアホな双子には1秒だって惜しい。




























『それじゃあ行こうか、自習室』



「浮かれとる暇ないで。明日の勉強や」













賑やかだったクラスの雰囲気は一瞬で冷める。

















((切り替え速っ！！！))





双子やクラスメイトはそう思ったかもしれない。
















しかし、舐めてもらっては困る。



私たちは双子の赤点回避ガチ勢だ。



1つだって赤点を取らせる訳にはいかない。














テスト終わった直後だろうが何だろうが、今から私たちはこの双子に鬼指導する他ない。






何故ならこの双子、中間テストの平均点が赤点のアホだから。














「2年の明日の教科は？」



「英語表現と化学と古文っす……」









さて、今日も明日も明後日も



自習室で勉強会です。

episode7→←episode5

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す