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「気になるところというか、触れたいところがいっぱいあるんだけどいい?」
「もちろん、答えられる範囲内なら何でも。」
というか、詳しく聞かれて答えられないことをわざわざここで答えるわけがないんだけど。なんて、可愛くない答えは胸に留める。
「最初の質問のお家っていうのはどういう意味なの?」
「ふかがそれ聞く?んー、なんか、例えば1人でお仕事した後にSnow Manでのお仕事があると、ほっとするというか。お家にいる時みたいな安心感がある場所だなって。」
「いいね、これはうれしいわ。」
ふかは私を見つめて、安心した様に笑ってくれた。
Snow Manはわたしの居場所だと思えるようになったのは、紛れもなくふっかの優しさのおかげ。
「同期の話は、踏み込んで大丈夫なやつすか?」
「めめ、いつもは誰よりも踏み込んでくるのに。」
「おい、目黒言われてるぞー。」
「いや、自覚はあるんで。」
良い意味でいつもまっすぐなめめ。わたしの同期の話、きっと有名な話だから知ってるはずなのに、ちゃんと確認を取ってくれる辺りが、真面目。チャラそうなのに、真面目。
「実は、同期はみんな女の子なの。私含めて5人で、特別番組のオーディションで選ばれたんだけど、デビューまでに色々あって、それが白紙になって、気付いたら事務所唯一の女性って呼ばれるようになってたんだよね。」
特別番組のオーディションから、デビュー決定までは本当に一瞬だった。みんな仲は良かったし、今でもプライベートで会う子もいる。簡単に言えば、タイミングが悪かった。でも今はもう、Snow Manにいる私しか想像できない。
ちょっと暗くなった空気の中、次の質問へと切り替えてくれたのはさっくん。さすが、切込隊長。
「地球最後に食べたいものやばくない?俺それ聞きたい。」
「僕も聞きたい。普通嫌やろ、なんでなん?」
「終わりが見えてるなら辛さとか苦しさも終わりが決まってるし、気になることがあるのに、それを知らないまま終わるのが嫌だから。」
「馬鹿なのか頭良いのか分からんな。」
「ねえ、待って、康二に言われたくない。」
「ごめんて、たむちゃん!」
「先輩なんで、許します。」
メンバーから、"許すのかい!"っていう総ツッコミを受けて、私の番は終了。盛り上げることはできたかなって一安心。……なんか、数人に不服そうな表情向けられてるけど。
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作者名:は む | 作成日時:2023年3月5日 3時