ギャルと月島 【ハイキュー】

眼鏡くんと雨の日 ページ9

『雨やだなぁ....』




どんよりとした空



色とりどりの傘をさして登校する生徒たち



そんな様子を眺めながらため息混じりに呟く私







憂鬱な雨の日



このところずっと雨で私の気持ちもどんよりと雨模様である




雨ってほんとに嫌だ



髪の毛はうねるし頭は痛くなるし...




とにかく雨は乙女にとって天敵なのである！








「....おはよ」





頭上から声がし見上げるとちょっと顰めっ面の眼鏡くん




なんか今日いつにも増して不機嫌だな





『あ、ツッキーおはよー！！.....って、なにその髪の毛！』





よく眼鏡くんを見ればくりんくりんになった髪の毛



驚いて声を上げると更に不機嫌そうに顔を顰めた




なるほど、眼鏡くんがいつにも増して不機嫌なのはこれが原因なのか






「....雨のせいでこうなったの。ほんと最悪....これだから雨は嫌いなんだよ」





『わっかるー.....髪の毛がうねってうねって仕方ないよね〜』





眼鏡くんのその言葉に同意するように激しく首を縦に降った



なんか女子トークしてるみたいだな



そんなことを考えているとピコーン！と突然閃いた






『あ、そうだ！ツッキーに私の寝癖直し貸してあげる！』




「え"....いいよ別に」




『いやいや！遠慮なんてしないで！！ほら！』





嫌そうな顔をする眼鏡くんにズイッと最近みんなが持っているスティックタイプの寝癖直しを突き出した





「いや遠慮とかほんとしてないし、君のやつとか絶対匂いキツいでしょ」




『失礼なやつ！私のは石鹸の香りですー！』





そう言って証明するように匂いを嗅がせるとほんとだと言って目を見開いていた



そんなに意外だったのか？と首を傾げる





『はい！石鹸の香りならツッキーも大丈夫でしょ！？』





もう一度突き出すと渋々といったようにそれを受け取る眼鏡くん




金色の艶々とした髪の毛に撫で付けた






『どうどう！？案外いいでしょ！』





自信満々に眼鏡くんを見るとちょっと間を置いてから





「.........うん....案外いいかも....」







そう言ってちょっとだけ微笑んだ






その姿にピシリと体が硬直したのがわかる




眼鏡くんが....笑った....！！！




その事実が嬉しくて今にも舞い上がりそうだ





「なにニヤけてんの...」




『えへへ...』





雨の日もちょっとだけいいかもしれないと思ったのだった




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「ツッキーの髪の毛めっちゃいい匂いする！」




「.....うるさい山口」

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