普「俺の腕の中の君は俺専用…のはずだった」 弐

56話 ページ13

魚「おひい様！もっと良くお考えになってください！そうだ！お前たち！例の写しを！」


魚「は！ただいま！」


貴「う、写してって昨日ゆってたイケメン人魚の写真？」


魚「はい！魚拓にございます！」


そこに写されていたのは


イシダイ･エンゼルフィッシュ･アンコウだった


貴「ぎょっ⋯待ってどういうこと」


魚「おひい様程の美魚であれば、どのような男でもイチコロでございます」


貴「美魚ってなに⋯」


グイッ


ドボッ


貴「！？」


水！？


魚「あぁ、やはり美しい。力強い尾びれ、慎ましやかな胸ビレ そして深淵の闇を感じさせる大きな瞳」


貴「ちょっと待ってよ！美しいって魚姿の私！？」


魚「どちらも美しいですが魚の方がもっと美しゅうございます！さぁ参りましょう！我ら魚の世界へ！」


貴「や、やだ！」


魚「何も気にする事はありません。あなた様は生まれる世界を間違えただけ。乾ききった此岸の世界も全て捨て去りましょう。我らの世界に来てくだされば」


貴「⋯」


魚「あなた様こそが女王！モテます！」


貴「友達沢山できる？」


魚「出来ます。ではこの人魚様の生き血をどうぞ」


私が血を飲もうとした時


？「ダメだよ」


スイッ


貴「？」


ザパーンッ


Aは花子くんの手により虫あみで陸に飛ばされた


貴「きゃー！」


花「君らの世界が優しかろうが、今生がどんなに不幸だろが関係ないね」


ギュッ


貴「！」


体が元に戻ってる！


花「Aは俺のことが好きなんだから」


貴「は、花子くん」(うるうる


花「⋯」(ニコッ


魚「な、七不思議め！おひぃ様を離せ！」


花「えー。こういうの困るんだよなぁ。人のものは盗っちゃダメって主様に言われなかったの？あんま調子に乗ってるとお刺身にしちゃうよー？」


魚「ひぃぃぃ主様ァァァ！」


魚「あ！お前たち！くそっ忌々しい七不思議め！我々は諦めんぞ。おひぃ様！またいずれ！」


花「バイバーい」

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