172話 ページ36
花「だからそれはAの寿命が」
貴「私の寿命が短いからって何よー!」
花「え」
貴「私は⋯来年は違う夏野菜育てる予定。受験勉強が終わっら鮮烈な女子大学生デビューするし!
大人なお店でお酒だって飲んでみたいし。将来は真っ白なウェディングドレス着るのよ!
ずっとここにいるなんて嫌だ。ちゃんと生きたいの!」
花「⋯」
貴「私の為じゃなくて花子くんがどうしたいか教えてよ。花子くんは私にどこにも行かないでここにいて欲しいの!?」
花「!違う!」
貴「!」
花「どこにも行かないで欲しいなんて、思ってるわけないだろ⋯そんなの俺と同じだ。未来なんてない。罪を償うためだけに存在してる俺と
Aは夢見がちで騙されやすくてめちゃくちゃで。寿命のことなんて最初っから分かってた
俺は死者だし。今更誰が死のうがどうだって良かった。どうだって⋯良かったはずだったのに
俺はAに生きていて欲しい」
貴「花子くん。ねぇ、見て。今までで1番月が近いね」
生きてて欲しい⋯
そっか⋯
貴「前にね、土籠先生から聞いたの。初めて人が月に行った時
みんな無理なことなんて何も無いんだって思ってたって
一緒に行こうよ。月!私っほんとの世界で生きていたい。来年も再来年も⋯90年後くらいまで!
花子さん 花子さん 私のお願い叶えてくれますか?
なんて、だめかなぁ?」
花「!⋯⋯Aの願いには俺弱いんだよね⋯」
貴「?」
花「しょーがないなぁ。わかったよ」
貴「!花子くん⋯」
花「じゃあA。目瞑って」
貴「え⋯」
目を瞑ってしばらくすると
花「はい!」
貴「ん?⋯ん?⋯」
目を開けた瞬間私は雲から落ちていた
貴「きゃぁぁぁ!うそうそ!落ちてる!?」
ゴッツ
光「なんだ!?」
ミ「空から先輩が」
シ「揺れましたねぇ」
貴「うぅ」
光「先輩!良かった!生きてたんすね!って花子は?」
ミ「待って、なんか変な音が 」
光「あれは」
シ「七番様の白杖代ですねぇ」
ミ「⋯がどんどん近づいて⋯こっちに向かってる!?」
ドゴッ!
ミ「みぎゃ!」
シ「きゃ」
ミ「何これ上に押し上げられてる!?」
光「やべーぞ!このままの勢いじゃ投げ出され⋯ぎゃー!!」
貴「やだぁぁ!落ちるーー!!」
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癒秘松(プロフ) - 面白いです!頑張ってください! (2020年2月15日 21時) (レス) id: 362f189d15 (このIDを非表示/違反報告)
みゆ(プロフ) - 続きが気になる! (2020年2月10日 1時) (レス) id: 12db53baf5 (このIDを非表示/違反報告)
むゆな - 続きが気になる!変更頑張ってください! (2020年2月2日 23時) (レス) id: 5be02e72aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きなこもち | 作成日時:2020年1月31日 19時